執筆:長澤 将 東北大学病院 腎臓・高血圧内科講師

1時間目:腎臓病の基本とおさらい

「腎臓病」にはどんなものがある?

「腎臓病」とは、どんな状態?

●「腎臓が悪いというのはどういう病態ですか?」
●BUN(尿素窒素)ではなく、なぜCr(クレアチニン)を指標にするの?
●何のために尿量測定をするの?
●病態分類の確認と臨床経過のイメージをもとう
●AKI(急性腎障害)の分類と原因
●「尿量低下をみたら、何を考えるべきですか?」
●AKI(急性腎障害)とATN(急性尿細管壊死)の違いは?
●尿の観点から考えるCKD(慢性腎臓病)の病態

腎臓病による症状をおさえよう

●「腎臓が悪いと、患者さんに何が起こるのですか?」
●腎臓だけ(・・)悪いときに考える疾患
●腎臓(・)悪いときに考える疾患
●家族も腎臓が悪いときに考える疾患

2時間目:腎臓病を知るための検査

腎臓病にかかわる検査とその見方

①血圧・体重でわかる心血管のイベント
②Cr(クレアチニン)でわかる腎臓病の状態
③尿検査でわかる身体の恒常性
④CKD(慢性腎臓病)で注意したい検査値

3時間目:腎臓病ごとの治療方法

患者さんの治療方法について学ぼう

●CKD(慢性腎臓病)の治療で、「なぜそう治療するのか」を学ぼう
●血圧が高いとなぜ“腎臓に悪い”の?
●腎保護作用のある薬
●糸球体内圧が下がると尿タンパク/アルブミン値も下がる
●AKI(急性腎障害)、AKD(急性腎臓病)の治療は?
●RPGN(急速進行性糸球体腎炎)の治療は?

高K(カリウム)血症の対応を学ぼう

●RAA系薬剤の絶対適応
●偽性高K(カリウム)血症と「本当に怖い高K血症」を見分けよう
●G4以降になるとP(リン)値が上昇する
●腎性貧血に気づくためにはどうすればよい?
●ビタミンDはCa(カルシウム)値を維持する

末期腎不全のときの治療はどうなる?

●患者の半分以上が腎代替療法を必要とするCKD G5?
●透析の導入年齢が高齢化すると何が起こる?
●終末期患者への腹膜透析の効果は?
●腎代替療法を受けない場合の保存的腎臓療法

本書に登場するCKDにかかわる検査での目標値

4時間目:透析治療で患者さんに起こっていること

透析治療の基本の流れ

●透析の種類とそのしくみ
●透析導入のタイミングはどう決まる?
●慢性期の透析導入の基準は?
●血液透析を実施する際に必要なもの
●血液透析中に注意することは?
●DW(ドライウェイト)とは?
●透析の時間とDW(ドライウェイト)の調整の仕方
●CHDF(持続的血液濾過透析)とは?
●ECUMとは?
●AKI(急性腎障害)でもHDやCHDFから離脱できるのか?
●緊急透析の適応
●透析前後で病棟ナースが気をつけること  透析が「うまくいかないとき」の対応法

5時間目:腎臓病患者さんに対してナースができること

“ナースだからこそ”の視点で患者をみる

●医師とは異なる看護師の視点
●患者さんをみるうえで大事な血圧測定
●食事指導と栄養管理のポイント
●運動療法の進め方
●禁煙指導
●爪・足のケア
●かゆみの対応
●浮腫の対応
●便秘の対応

6時間目:患者さんのライフスタイルから指導を考える

患者さんに病状を自覚してもらうにはどうする?

●患者さんの生活を知ることの重要さ
●指導が難しい患者さんへの対応
●講座の最後に

補講1:水・電解質異常

水・電解質のしくみとは?

水・電解質の異常って何?

水・電解質異常で確認するポイント① 体液量過剰(溢水)

水・電解質異常で確認するポイント② 脱水

水・電解質異常で確認するポイント③ Na(ナトリウム)異常

水・電解質異常で確認するポイント④ K(カリウム)異常

水・電解質異常で確認するポイント⑤ Ca(カルシウム)異常

補講2:腎臓病の薬

腎臓病で使われる薬のポイント

COLUMN:“在宅”における腎臓病の“いま”

腎臓病治療・透析治療をめぐる選択肢と終末期ケア