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川嶋みどり 看護の羅針盤 第116回
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放射線治療①放射線治療を受けるとき・帰室時の状態【検査・治療の帰室後注意!:第20回】
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第115回
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『統合失調症薬物治療ガイドライン 2022』の改訂ポイントと活用方法
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放射線治療①放射線治療を受けるとき・帰室時の状態【検査・治療の帰室後注意!:第20回】
別部門での検査・治療から帰ったあとに起こる変化は意外と多い!担当ナースとしておさえておきたい、「帰室時の状態」や「異常への対応」をわかりやすく紹介します。 放射線治療を行う理由 放射線治療を受ける多くの患者は、ほとんどががん患者に対しての治療になります。方法はいくつかありますが、今回は病棟看護師がかかわることの多い、X線やγ線などによる「外部照射」について説明します。 放射線治療は、「根治的照射」「予防的照射」「緩和的照射」に分けられ、それぞれの患者の疾患や病期に合わせて治療が行われます。 放射線治療(外部照射)●根治的照射●予防的照射●緩和的照射※低侵襲であるため、さまざまな疾患や病期に適応可能な治療 放射線治療は手術療法や化学療法と比較して低侵襲で、患者が他の疾患に罹患している場合や、高齢で全身状態がよくない場合でも治療が可能です(図1)。そのため、リスク状態も放射線治療を中心にさまざまな因子が複合的に関連している患者が多くいます。 図1 がんに対する放射線治療の流れ このブロック以降のコンテンツは非表示になります もともとのリスク状態●がんの病勢●疾患の複合状態(糖尿病、肺疾患、脳血管疾患、心疾患、腎疾患、膠原病など)●高齢●低栄養 放射線治療で何をやってきたか 入室してから治療を終えて退室するまで、短い方で10分程度、長い方で1時間程度かかります。 放射線治療を受けた患者の体内では、放射線の照射によって細胞内の原子や分子(特に水)が反応し、フリーラジカルやヒドロキシラジカルが電離します。それらがDNAを傷害しがん細胞を死滅させます。これを「間接作用」といい、照射から瞬時に起こります(図2)。陽子線や炭素イオン線は「直接作用」になり、異なります。 しかし、放射線を照射することで少なからず正常組織にも傷害を与えており、急性有害事象が発生するリスクをあわせ持っています。 図2 がんのDNAを切断する放射線の間接作用のイメージ 帰室時の身体状態は? 放射線を照射することによる症状は遅れて現れます。そのため、放射線治療を受けて病棟へ戻られる患者は、一見体調に変化は見られません(図3)。 看護師は治療前より介入し、治療中は治療計画を理解した上で急性有害事象への対処や精神面での支援を行います。 急変はまれではありますが、常にリスク状態にあることを念頭にかかわる必要があります。 図3 帰室時の患者の状態 コラム:ペースメーカや埋め込み型除細動器などがある患者への対応 ペースメーカや埋め込み型除細動器などがある患者は、それらが照射の範囲に入らない場合でも設定がリセットされるリスクがあります。 こうした患者では事前に、機器に当たる放射線をできるだけ少なくなるよう配慮し、治療計画が立てられます。治療前後では機器の作動状況の確認を行い、治療中は脈拍の異常の有無を確認します。 ペースメーカや埋め込み型除細動器のある患者では、帰室後に自覚症状の有無と脈拍を確認することも重要になります。 参考文献1.菱川良夫 監修,藤本美生 編:放射線治療を受けるがん患者の看護ケア.日本看護協会出版会,東京,2008:23,126-127,156.2.唐澤久美子,藤本美生 編:がん放射線治療パーフェクトブック.Gakken,東京,2016.3.丹生健一,佐々木良平 編:放射線療法の有害反応.日本看護協会出版会,東京、2011:145-150.4.日本放射線腫瘍学会:ペースメーカーおよび埋め込み型除細動器装着患者に対する放射線治療ガイドライン.http://www.jastro.or.jp/guideline/(2017.10.20アクセス) 【第21回】放射線治療②帰室後急変・急性合併症(5月2日配信予定) この記事は『エキスパートナース』2017年12月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。 【第1回】心臓カテーテル検査①検査を受けるとき・帰室後の状態【第19回】気管支鏡検査④帰室後に行いたいケア
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脳神経疾患による言語障害【麻痺の看護#7】
「脳」と「麻痺」の基本と応用について解説!今回は脳神経疾患による合併症の1つ、言語障害について紹介します。 運動性失語と感覚性失語 「話せなくなる」失語と、「理解できなくなる」失語 脳血管疾患に関連する言語障害の代表的なものに、失語と構音障害があります。失語に関しては多くの細かな分類があり、すべてを解説することはできませんが、ここでは運動性失語と感覚性失語を取り上げてみます。 図1 脳の障害部位と言語障害 失語とは、「読む」「書く」「話す」「聞く」の機能が失われた状態です。運動性失語は、聴覚的な理解は可能ですが、話すことができません。運動性失語の責任病巣はブローカー野(図1-①)と呼ばれるところであり、ここは言葉をつくる場所になります。言葉をつくることができないので、言葉を話すことが難しくなります。 このブロック以降のコンテンツは非表示になります 一方、感覚性失語の責任病巣はウェルニッケ野(図1-②)と呼ばれるところです。ここはさまざまな音のなかから“言葉”を認識するところです。ここが障害されると、私たちが発する言葉での理解ができなくなります。 構音障害では、「正しい発音」ができなくなる もう1つ、言語障害には構音障害と呼ばれるものがあります。構音障害の責任病巣は「中心前回からスタートする運動路(錐体路)」(図1-③)にあります。構音障害は言葉も理解し、話す(文章を作る)ことも可能です。しかし、話すための器官に運動の指令が伝わらないため、正しい発音ができなくなります。 たとえば「パ」という発音をしてみてください。「パ」というときには上唇と下唇の両方が一瞬閉じますよね。しかし、この上唇と下唇を動かすための指令がうまく伝わらないと「ファ」というような、空気が抜けた音になります。「話す」という行為だけに障害を生じることを構音障害と呼んでいます。 参考文献1.森岡悦子:失語症によるコミュニケーション障害-言語聴覚療法と言語的環境調整について-.保健医療学雑誌 2017;8(1):73-79.2.猪飼哲夫 編著:脳卒中リハビリテーションの最前線 実践とエビデンス.医歯薬出版,東京,2017. 【第8回】脳神経疾患による嚥下障害が起こる理由(4月30日配信予定) この記事は『エキスパートナース』2018年3月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。 【第1回】錐体路から麻痺のしくみを理解【第2回】危険な舌の麻痺の見抜き方【第3回】危険な顔面麻痺の見抜き方【第4回】手が握れないときの麻痺の見抜き方【第5回】脳神経疾患による運動障害とは【第6回】脳神経疾患による感覚障害が起こるメカニズム
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がん治療を受けながら下降期を生きる患者さん[後編]研究結果からみる実践したいケア【第40回】
がん治療を受けながら下降期を生きる患者さんについての研究結果をもとに、実践したいケアを紹介します。 【第39回】がん治療を受けながら下降期を生きる患者さん[前編]研究から明らかになったこと 病状が悪化する時期を生きる患者さんにとってのセルフケアとは何かを考えて支援 ケアのポイント●患者さんの表情や言動から患者さんの体験を患者さんと同じ目線で理解し、症状に対処する方法を患者さんとともに考える●患者さんのライフストーリーを共有する場や心地よいケアを提供する場をつくる●患者さんの人生や家庭・社会での役割を踏まえた在り方を捉える 安定した関係性のなかで安らぎを得るための方法を見つけられる これまでの研究1-3をもとに、がん治療を受けながら下降期を生きる患者さんの「自己の回復」に着目したときの5つのケアを下記に示しました3。 患者さんの「自己の回復」に着目したときの 5 つのケアと具体的な方法 ①身体状態の悪化や他者とのかかわりによって揺らぐ患者さんの体験を理解することに専心する・患者さんの表情や感情、言葉の意味を感じとる ②症状マネジメントが困難な患者さんのセルフケアを支え、見守る・症状への対処方法を患者さんとともに考える*患者さんにとって安心や平静を得る方法を患者さん自身が見出していくことにつながる ③患者さんのライフストーリーを共有する過程で、患者さんの意向を推察する・つらい体験をどう乗り越えたかや、思い出を共有する ④人的環境やタイミングを調整しながら、患者さんにとって心地よいケアを展開する・患者さんの好む会話やマッサージなどを行う・自然と触れ合える機会をつくる ⑤患者さんの人生や家庭・社会での役割を踏まえた在り方が意識される瞬間を捉える・患者さんの身体状態に合わせて、患者さんが望む在り方を確認する (文献3を参考に作成) ①身体状態の悪化や他者とのかかわりによって揺らぐ患者さんの体験を理解することに専心する このブロック以降のコンテンツは非表示になります 日々の症状の変化でコントロール感覚を失い、自己存在が揺らぐ恐怖や孤独に苛(さいな)まれている患者さんが体験する真実を、患者さんと同じ目線で理解しようと勇気をもって聴くことが重要になります。 患者さんがどのような状況でどのような表情や感情を示すのか、どのような意味をもって言葉を発しているのかを感じとります。 ②症状マネジメントが困難な患者さんのセルフケアを支え、見守る 問題となる症状に対処できる実践可能な方法を、患者さんの信念やこだわりに照らして患者さんとともに考えていきます。 これは、患者さんにとって安心や平静を得るための方法を患者さん自身が見出していくことにつながります。 ③患者さんのライフストーリーを共有する過程で、 患者さんの意向を推察する 患者さんにこれまでどのようにがん治療を選択し受けてきたのか、つらいことをどのように乗り越えてきたのか、大切な人とどのような思い出があるのかを問いかけます。 患者さんと人生の物語を共有していくなかで、患者さんの潜在的な意向が表れてくることがあります。 ④人的環境やタイミングを調整しながら、 患者さんにとって心地よいケアを展開する 他者から見捨てられないかという不安を抱く患者さんにとって、心地よいケアは、他者との安定した関係性のなかで患者さんがもてる力を発揮していくことにつながります。 患者さんが好む会話やマッサージなどをしたり、四季折々の自然に触れ合える機会をつくったり、患者さんが必要とするケアや説明をタイムリーに受けられるよう調整することも患者さんの心地よさにつながります。 ⑤患者さんの人生や家庭・社会での役割を踏まえた在り方が意識される瞬間を捉える 患者さんの思いや語りに心揺さぶられるようになると、看護師は、患者さんの日常のなかに、患者さんの人生や家庭・社会での役割を踏まえた在り方を捉えることができるようになります。 患者さんの望む在り方は、身体状態が変化するなかで何度も変わることがあるため、患者さんの身体状態に応じて患者さんに、「大切な人とどのように過ごしたいのか」「どのようなことを実現したいのか」を問いかけ確認していくことが重要です。 * 本研究では、「自己の回復」という様相を明らかにしましたが、このような患者さんの姿は、患者さんの生きようとする潜在力に着目してかかわる看護ケアがあってこそ見出せるものだと思います。 引用文献1.天野(小粥)薫,谷本真理子,正木治恵:がん治療を受けながら下降期を生きる人々の自己の回復.日本看護科学会誌 2012;32(4):3-11.2.天野薫:がん治療を受けながら下降期を生きる人々の自己の回復に着目した看護援助モデルの開発.千葉大学大学院看護学研究科博士論文,2014.3.天野薫:エンドオブライフケア 実践知が導くケア技術 第5回 がん患者のエンドオブライフケア.看護技術 2017;63(6):82-86. 冠動脈インターベンション(PCI)後の患者さん[前編]研究から明らかになったこと【看護研究からわかる患者さんのこころの中:第41回】(4月29日配信予定) この記事は『エキスパートナース』2017年12月号連載を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
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