患者さんの訴えから重大な疾患を見きわめて、すぐに対応するには?今回は呼吸困難を起こすキラーディジーズ「気道異物」の症状やメカニズム、初期対応について紹介します。
気道異物の症状
気道閉塞
●チョークサイン
●チアノーゼ
●発声困難
●咳嗽困難
●呼吸停止
*気道閉塞時はチョークサインやチアノーゼなどがみられ、1分前後で意識消失する
気道狭窄
●咳嗽
●陥没呼吸(トラキアルタッグ)
●吸気時喘鳴(stridor)
●嗄声
●呼気延長
●恐怖・パニック
気道異物のメカニズムと、特徴的な所見
窒息の所見であるチョークサイン等に注意
病棟で多くみられる気道異物には、食物・歯牙などの誤嚥、吐物や分泌物の貯留などがあります。これらの原因が疑われ、突発的な呼吸停止や発語・咳嗽困難、チアノーゼやチョークサイン(図1)がみられる際は、異物による気道閉塞と判断します。気道閉塞により呼吸停止に陥った場合、1分前後で意識消失し、数分で心停止に至る危険性があります。
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