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脳画像の読み方入門:図で学ぶ脳の構造
脳画像の見方の基礎知識を紹介。画像を見るために理解しておきたい、脳血管や機能局在などの脳構造を図で解説しています。再検査時の確認ポイントも押さえましょう。 脳画像の見かたを3stepで紹介 ①画像の異常所見を見る ②血管の支配領域から責任血管を見る ③関連する脳機能(脳の機能局在)を確認する こちらもチェック!●CTとMRIの違いは?CTとMRI、それぞれの特徴と断面画像の見方を解説しています。 脳画像で病巣の場所の確認が重要な理由は? 画像を見る際、疾患だけでなく、脳のどこに病巣があるのかもポイントになると第1回の記事で示しましたが、理由として、疾患にかかわらず、運動麻痺や言語障害などは機能局在といって、脳の運動野や言語野が障害されることで症状が出現するためです。 例えば、脳出血でも脳梗塞でも、運動野が障害されれば、運動麻痺が出現します。機能局在は地図のように場所によってそれぞれの役割があり、連携しあっています。「聴覚を司る部位」「視覚を司る部位」「運動の指令を出す部位」「感覚を司る部位」など多種多様に存在します。 こちらもチェック!●運動障害とは?麻痺のある患者さんがもつ合併症の1つ、運動障害について解説しています。 脳の解剖図と脳血管 脳では、それぞれの血管が主に脳のどの部分にエネルギーや酸素を運ぶか支配領域が決まっています。 そのため、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の画像の部位から、どの血管の支配領域が影響を及ぼしているのかを予測することが必要です。 図1 脳の解剖 このブロック以降のコンテンツは非表示になります ●脳と頭蓋骨の間には、硬膜・くも膜・軟膜の3層からなる髄膜があります。●くも膜と軟膜の間にくも膜下腔があり、くも膜下腔は髄液で覆われています。 図2 脳血管 ●脳の表面は、脳表面を覆うようにして、血管が張り巡らされています。●脳底部に内頸動脈、椎骨動脈から前大脳動脈、中大脳動脈、後大脳動脈、脳底動脈とそれぞれを交通する、前交通動脈、後交通動脈などがあり、そこから枝分かれして脳表を覆うように血管が走行していき、穿通枝と呼ばれる細い血管が大脳基底核や間脳などに血液を送ります。●それぞれの血管が主に脳のどの部分にエネルギーや酸素を運ぶか支配領域が決まっています。 ●ウィリス動脈輪とは、脳底部で血管がリング状に形成されている部分をいいます。例えばウィリス動脈輪の一部の血管が閉塞した場合、他の血管から血液が供給され、血液循環が滞らないように補助しあい、脳の虚血を防ぐようにはたらきます。●脳へ送られた血液は脳静脈から静脈洞を形成し、内頸静脈へと流れていきます。 脳の機能局在 脳の機能局在に基づきそれぞれの機能を理解することで、画像を見てどのような症状が出るかを判断していきます。 同じ側頭葉の障害でも、左右で失語が出たり出なかったりと、優位半球か非優位半球かによっても症状が異なったり、同じ運動野でも手の動きや口の動きなどそれぞれ細かく分かれています。 また、障害される部位によっては、脳幹の障害では意識障害や異常呼吸の出現など生命予後に大きく影響してきます。ほかにもけいれん発作は大脳皮質に病変を認める場合に起こりやすく、けいれん発作のリスクなど予測して観察したり、抗けいれん薬の投与を行い予防したりすることがあります。 図3 脳の機能局在 (機能局在は文献1より引用) ●脳は、左右に前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉の4つの葉に分けられる大脳があり、帯状回や海馬などの大脳辺縁系、尾状核・レンズ核(被殻・淡蒼球)の大脳基底核、視床や視床下部・下垂体などが含まれる間脳、中脳・橋・延髄からなる脳幹、左右の小脳半球と正中の小脳虫部とに分けられる小脳があります。 ●それぞれの部位には機能局在があり、運動を司る運動野から始まる錐体路や言語機能を司る部位、呼吸中枢など生命維持に必要な器官があります。●脳幹周囲には左右に12対の脳神経があり、視覚や眼球の動きや嚥下機能などさまざまな役割を担っています。 脳画像の再検査で観察すべきことは? 脳の画像での「重篤になった」「よくなった」の判断は、画像の再検査で評価していきます。発症後や状態の急激な変化、手術などの治療後などは、おおむね翌日に再度CT検査を行い、発症時の画像と比較(図4-①、②)して、以下を評価していきます。●病変の部位が拡大しているのか否か●病変周囲の浮腫の増減●新たな病変の有無 しかし、画像だけで判断するのではなく、バイタルサインの変化や神経症状の変化なども含めた観察が必要となります。 図4 脳出血の経過(例) 脳梗塞・脳出血の経時的変化 脳疾患の「急性期」「慢性期」の違いは、例えば脳梗塞のCT画像では、発症数時間の超急性期には描写されず(図5-①)、時間経過とともにCT画像でも低吸収域として描写され、梗塞像が明瞭化されます(図5-②)。そして、一度脳梗塞により壊死した脳組織は慢性期のCT画像でも低吸収域として描写されます。 図5 脳梗塞の経過(例) 一方、脳出血のCT画像では、逆に経時的変化に伴い、出血部分(図6-①)が吸収され低吸収域へと変化していきます(図6-②)。そのため、慢性期の脳梗塞や脳出血はCT上、低吸収域として描写されることから判断がまぎらわしいことがあります。 図6 脳出血の経過(例) 硬膜下血腫でも急性硬膜下血腫では高吸収域、慢性硬膜下血腫では血腫の性状や発症の時期からの経時的変化に伴い、高吸収域から等吸収域、低吸収域で描出されます。 このように変化が起こるため、急性期の脳卒中でCTを撮影した際、画像に低吸収域が描写されていたからといって脳梗塞病変を疑うのではなく、既往歴や症状とも関連して画像を評価していかないと、超急性期の描写されていない脳梗塞を見逃してしまう可能性もあります。 (第3回) 引用文献1.宮腰明典,仲辻良仁,山本和雅,他:部位別 脳脊髄の障害とケア.波多野武人 編著,まるごと図解 ケアにつながる脳の見かた,照林社,東京,2016:124.2.曷川元,永谷悦子 監修:看護・リハビリに活かす脳神経ケアと早期離床ポケットマニュアル.丸善プラネット,東京,2009:19-21. 参考文献1.曷川元 編:脳卒中急性期における看護ケアとリハビリテーション完全ガイド.慧文社,東京,2015.2.波多野武人 編著:まるごと図解 ケアにつながる脳の見かた.照林社,東京,2016.曷川元,永谷悦子 監修:看護・リハビリに活かす脳神経ケアと早期離床ポケットマニュアル.丸善プラネット,東京,2009.3.荒木信夫,高木誠,厚東篤生:脳卒中ビジュアルテキスト 第4版.医学書院,東京,2015.4.坂井建男,河田光博 監訳:プロメテウス解剖学アトラス 頭部/神経解剖.医学書院,東京,2019.5.市川博雄:症状・経過観察に役立つ 脳卒中の画像のみかた.医学書院,東京,2014. この記事を読んだ方におすすめ●画像検査の情報を看護に活かすための見方と注目ポイント●X線画像やエコー画像の原理などを解説!観察とケアがつながる画像●そのほかの連載記事はこちら ※この記事は『エキスパートナース』2017年2月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
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運動麻痺とは?症状・種類・評価方法・対応をわかりやすく解説
運動麻痺(運動障害)の基礎知識を紹介。症状や鑑別方法、種類、脳卒中の可能性をチェックする評価方法、対応方法など、看護師が知っておきたいポイントを解説します。 観察のポイント運動麻痺●運動麻痺の種類●脳卒中の所見(FAST)●麻痺の評価(腕・下腿落下試験、上肢・下肢のバレー徴候)●MMT(徒手筋力テスト)↓気づきたいポイント身体の片側が動かない座位になっていると傾いてしまう片側を引きずるように歩いている左手で皿を持たずに食べる左右で握る力が異なる 運動麻痺の症状・徴候は? ベッドサイドで突然、左上下肢などの身体の片側が動かなくなったら、看護師は“何かしらの異常”だと気づくでしょう。しかし、歩けるのに片側だけ引きずるように歩き出したり、食事のときの食べ方がぎこちなかったりしたら、異常の判断に迷うこともあると思います。 あるいは逆に、高次脳機能障害による失語や、注意障害、身体失認により、“手を握る”などの指示された動作ができなかったりすることで、最初の判断で「運動麻痺ではないか」と取り違えてしまうことがあります(私が経験した患者では、右半身の麻痺の問診時、「右手の離握手ができない」「腕の挙上動作ができない」などと一見、右上下肢の麻痺のように見えたものの、「髪の毛を触る」「足を組む」などの無意識の動作は右上下肢でも自然に行えており、結果として脳出血による高次脳機能障害が原因による症状で、運動麻痺ではなかったことがあります)。なかでも高次脳機能障害は急性期の状態で判断することが難しいこともあり、“指示された動作ができない=運動麻痺”と決めつけないように、注意力や言葉の理解度などもあわせて観察することが大切です。 既往に運動麻痺のある脳卒中の患者について、「ウェルニッケマン肢位」という姿勢で、上肢や下肢が独特の肢位で拘縮している姿を見かけたことがあると思います(図1)。運動麻痺により、“動かさないで”いたり、“動かせないで”いたりすると、廃用による筋肉の萎縮が起こり、関節周囲の軟部組織の拘縮につながります。結果として、衣服の着脱や食事時など日常生活に支障をきたすようになります。少しでも日常生活のなかで必要な行為が自立、もしくは少しの介助でできるよう、急性期からのかかわりが必要です。 図1 ウェルニッケマン肢位 運動麻痺の典型例 運動麻痺の事例 ●左上下肢が“突然”動かなくなった(急な運動障害)●椅子に座っていても、左側に体が傾き、腕が下がっている 事例が起こったのはなぜ? ■「脳出血」による“上位運動ニューロンの障害”からくる運動麻痺 ●左片麻痺が突然に発症したことから、脳に病変が起こっている可能性が考えられた●上肢・下肢のバレー徴候で、左片麻痺が確認できた●CTにより右被殻出血がわかり、内包後脚の障害により、病巣とは逆(左側)に上下肢の片麻痺が起こったとわかった こちらもチェック!●運動障害とは?麻痺のある患者さんがもつ合併症の1つ、運動障害について紹介しています。 運動麻痺のメカニズムと鑑別のポイント 1)運動障害(運動麻痺)のメカニズム・種類 前回の記事で「運動神経の伝達」について説明したように、運動の指令は、一次運動野から上位運動ニューロンが内包後脚を通り、延髄で錐体交叉し、対側の脊髄を通り、脊髄前角で下位運動ニューロンとなり、四肢へと出されます。 このうち、上位運動ニューロンの障害を「中枢性麻痺」、下位運動ニューロンの障害を「末梢性麻痺」といい、この錐体路のいずれかの場所に障害が起こると運動麻痺が起こります。 麻痺が“片側の上肢のみ”の運動麻痺であったり、“半身の運動麻痺”が起こったりするのは、どこの部分が障害されるかによって異なってきます(表1)。 例えば大脳に障害が起こった場合、錐体交叉を通り、反対側に障害が出ます。また、脳幹の障害では左半身と右半身の両方の指令が通るため四肢麻痺となります。錐体交叉より下位の障害では障害と同じ場所での運動麻痺が起こります。なお、脳卒中などの脳の障害による場合では、四肢や半身麻痺などはあっても“両下肢のみ”の障害が起こることはないため、脊髄など他の部分での原因疾患を検索する必要があります。 また、運動麻痺には、完全に動かせない完全麻痺と、軽度~中等度の麻痺を伴う不全麻痺があります。 表1 運動障害(運動麻痺)の種類 2)痙性麻痺・弛緩性麻痺 ふだん、私たちの筋緊張は適度に収縮して調整されていますが、「中枢性麻痺」(図2-①)では、下位運動ニューロンの筋収縮を適度に保つはたらきが障害されることで、過度の筋収縮が筋に入り、痙性麻痺が起こります。 一方、「末梢性麻痺」(図2-②)では、筋収縮を保つ指令が中枢から送られても伝わらず、筋の適度な緊張が起こらなくなり、 弛緩性麻痺となります。 脳卒中の急性期の場合、中枢性麻痺でも初期は筋肉の収縮が起こらずに弛緩性麻痺となり、徐々に痙性麻痺へと移行していくことがあります。 図2 中枢性麻痺(痙性麻痺)と末梢性麻痺(弛緩性麻痺) 3)画像による判断 片手のみ”の運動麻痺が起きた場合、手へとつながる下位運動ニューロンの障害だけではなく、上位運動ニューロンの一次運動野の“手の運動を支配する部分”に限局した脳梗塞などが起きたときも、同じ症状が出現します。よって、運動麻痺の状態だけではどの部分が障害されたか断定はできず、また「脳梗塞か」「脳出血か」などの判別も困難です。原因疾患の治療のためにも、CTなどの画像所見が重要なポイントとなります。 特に脳卒中の場合、脳出血はCTで判別が可能ですが、超急性期の脳梗塞の場合はCTでは判別が困難なことがあり、MRIにて脳梗塞の診断が行われます。その他、低血糖、電解質異常、脱髄性疾患(多発性硬化症ほか)、精神疾患などが原因の場合もあり、採血や、必要に応じて髄液検査、筋電図なども行われます。 運動麻痺の観察ポイント このブロック以降のコンテンツは非表示になります 1)脳卒中の可能性をFASTでチェック 数分前・数時間前までふつうに歩いていたのに、突然に運動麻痺が出た場合は、脳卒中などの脳血管障害の可能性が出てきます。意識レベルやバイタルサイン、運動麻痺の程度など把握し、すぐに医師へ報告することが大切です。 脳卒中の可能性を簡単にチェックできる方法としてFASTがあります(表2)1。FASTとはFace(顔面のゆがみ)、Arm(片腕の下垂)、Speech(呂律〈ろれつ〉障害)、Time(救急通報時間)の頭文字をとったものです。Face/Arm/Speech の1つでも陽性の場合、 脳卒中の可能性が出てきます。そして何よりTimeである早期発見・早期治療が大切になります。 表2 FAST F(Face Drooping)顔面のゆがみ●顔の片側が下がっていたり、麻痺がないか?●笑顔をつくってもらったとき、笑顔が通常と異ならないか? A(Arm Weakness)片腕の下垂●片側の腕に脱力や麻痺はないか?●両腕を上げてもらったとき、片側の腕が下がってこないか? S(Speech Difficulty)呂律障害●呂律がまわっているか?●話ができないか、相手の話が理解できないか?●「空は青い」などの簡単な言い回しを繰り返してもらって、正確に繰り返すことができるか? T(Time to call)救急通報時間●上記の症状のいずれかがあれば、症状が消失したとしても、すぐに救急に連絡する●時間をチェックする(最初の徴候がいつ現れたか) (文献1より引用、一部改変) 2)麻痺の評価 ここでは麻痺の観察の方法をいくつか紹介します。※イラストはいずれも右麻痺の例。 ①腕落下試験・下腿落下試験 腕や下腿を持ち上げ、落下する状況をみて判断します。軽度から中等度の意識障害を伴う場合など、理解力があいまいなときにも用いることができます。 腕落下試験方法●患者の両側の上肢を垂直に持ち上げ、急に離す評価●健側は顔面などを避けてゆっくり落下するが、麻痺側は急速に落下する 下腿落下試験方法●患者の両膝の下に、検者(看護師)の腕を入れて支える●片方ずつ下腿を持ち上げ、急に離す評価●健側はゆっくり落下するが、麻痺側は急速に落下する ②バレー徴候 軽度な麻痺の場合など、腕や下肢の下垂する様子を見て判断することができます。 上肢のバレー徴候方法●両眼を閉じてもらい、両腕を水平に挙上してもらう評価●麻痺があると、保持できなかったり、麻痺側が軽度内側に回内したりする 下肢のバレー徴候方法●うつぶせになってもらい、両下腿を床から検者(看護師)が45°程度挙上する評価●健側に比べて、麻痺側では保持できず、下がるか、落下する ③MMT(徒手筋力テスト) MMTは麻痺の評価ではなく筋力を見るものですが、痙性麻痺と弛緩性麻痺の区別や、経時的に筋力の評価をすることで、手足を動かす程度がどのくらい改善しているのかを判断します。 表3 MMT(manual muscle testing、徒手筋力テスト) 5(Normal)最大の抵抗と重力に抗し動かせる4(Good)ある程度の抵抗と重力に抗して動かせる3(Fair)抵抗を加えなければ重力に抗して動かせる2(Poor)重力に抗さなければ動かせる1(Trace)筋の収縮がわずかに認められるだけで関節運動は起こらない0(Zero)筋の収縮も認められない このほかにも、脳卒中の片麻痺の評価として、ブルンストロームステージ(brunnstrom stage)、SIAS(stroke impairment assessment set)などがあります。リハビリテーション領域では主にこれらが使用されています。 運動麻痺の対応ポイント 1)運動麻痺の治療 治療としては、まず、運動麻痺を引き起こす根本的な疾患(脳出血、脳梗塞、脳腫瘍など)の治療が必要になります。 また運動麻痺の場合、一度障害を受け、壊死した脳の機能は戻らないため、適切なリハビリテーションによって機能回復、運動麻痺の悪化予防、運動麻痺に伴う合併症の予防を行います。 2)運動麻痺への援助 ①脱臼予防 弛緩性麻痺の場合は腕の重みで肩関節に負担がかかり、関節の亜脱臼が起こりやすくなります。 臥床中は麻痺側に枕を当てるなど、適切なポジショニングを行うことで、腕の重みによる肩関節などの過度の負担を減らすことが大切です。 また、車椅子乗車時は腕の下に枕を当てたり、三角巾などで保護したりすることで、重力による肩への負担を軽減する必要があります。 ②拘縮予防 痙性麻痺の場合は筋緊張の亢進や廃用性の筋萎縮が起こり、関節周囲の軟部組織が変性し短縮することで、拘縮が起こります。 関節の可動域を考えながら無理のないように動かすなどの工夫が必要です。 ③廃用予防 動かさないでいることにより四肢の筋力低下や筋萎縮、拘縮などが起こってきます。 また、骨自体も骨代謝が低下し、カルシウムの排泄が進み、骨粗鬆症が起こり、骨がもろくなります。 床上安静のままにせずに、医師や理学療法士と相談しながら離床を進めていくことが大切です。また、利き手交換(例えば右利きの患者に右上肢の麻痺が出たとき、左手へと利き手を変える訓練)や補助具の使用など、少しでも患者自身で食事動作や歯磨きなどができる工夫が必要となってきます。 (第11回) 引用文献1.ASA(American Stroke Association):Stroke Symptoms and Warning Signs.https://www.stroke.org/en/about-stroke/stroke-symptoms(2025.9.8) 参考文献1.松本ルミネ:しびれ 運動麻痺・感覚鈍磨・異常感覚.落合慈之 監修,森田明夫,吉澤利弘 編,脳神経疾患ビジュアルブック,学研メディカル秀潤社,東京,2009:70-73.2.望月宏樹:ナースができるベッドサイド・アセスメントと異常への対応 ②運動系-錐体路の障害.木村哲也 編,脳・神経の異常“とっさの”見かたと対応,エキスパートナース 2015;31(3):37.3.荒木信夫,高木誠,厚東篤生:脳卒中の診察の進め方.脳卒中ビジュアルテキスト 第4版,医学書院,東京,2015:51, 55.4.三井良之 監修:運動の異常.医療情報科学研究所 編,病気がみえるvol.7 脳・神経,メディックメディア,東京,2011:168-173.5.馬場元毅:運動麻痺.JJNブックス 絵でみる脳と神経 しくみと障害のメカニズム 第3版,医学書院,東京,2009:111-121.6.田崎義昭,斎藤佳雄:運動麻痺の診かた.ベッドサイドの神経の診かた 改訂17版,南山堂,東京,2010:159-164. この記事を読んだ方におすすめ●【連載まとめ】脳からわかる麻痺の看護●【連載まとめ】脳から起こる症状・徴候の見抜き方●そのほかの連載はこちら ※この記事は『エキスパートナース』2014年10月号特別付録を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
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【連載まとめ】心電図波形の読み方の要点を解説
代表的な18種類の不整脈の波形が読めるように、波形の読み方の要点をコンパクトにまとめました。知っておきたいポイントがぎゅっと詰まった、全24回の連載です。 【第1回】洞調律の心電図波形の読み方 〈目次〉●洞調律の特徴は?●洞調律を理解するために重要な刺激伝導系 詳しくはこちら 【第2回】P波とは?QRS波とは?心電図波形の各部の名称 〈目次〉●心電図波形の各部の名称を紹介(P波/QRS波/ST部分/T波/PQ間隔/QRS時間(間隔)/QT時間/PP間隔/RR間隔) 詳しくはこちら 【第3回】サイナス(洞調律)の心電図波形の読み方 〈目次〉●サイナス(洞調律)の特徴は?●心拍数が変化するとサイナス(洞調律)はどうなる?・洞徐脈(sinus bradycardia)・洞頻脈(sinus tachycardia) 詳しくはこちら 【第4回】洞徐脈の心電図波形の読み方 〈目次〉●洞徐脈の特徴は?●無脈性電気活動(PEA)、房室接合部調律との違いは?・洞徐脈の場合はまず薬剤の影響を確認・房室接合部調律へ移行する可能性も 詳しくはこちら 【第5回】洞頻脈の心電図波形の読み方 〈目次〉●洞頻脈の特徴は?●心房細動(AF)、発作性上室頻拍との違いは?●洞頻脈の原因とは?・心房細動(AF)に移行している場合もある 詳しくはこちら 【第6回】洞不全症候群(SSS)の心電図波形の読み方 〈目次〉●洞不全症候群の特徴は?●Rubenstein分類 詳しくはこちら 【第7回】房室接合部調律の心電図波形の読み方 〈目次〉●房室接合部調律の特徴とは?●「P波が出ていない」とはどんな状態? 詳しくはこちら 【第8回】心房期外収縮(PAC)の心電図波形の読み方 〈目次〉●期外収縮と相対不応期の重なりに注意●心房期外収縮の特徴は?・心房期外収縮の二段脈がポイント・多発する場合は循環血漿量不足の疑いあり 詳しくはこちら 【第9回】心室期外収縮(PVC/VPC)の心電図波形の読み方 〈目次〉●心室期外収縮(PVC/VPC)の心電図波形の特徴は?●Lown分類で重症度を判断●心室期外収縮(PVC/VPC)とともに見るべき検査データは? 詳しくはこちら 【第10回】心電図波形の陰性化のメカニズム 〈目次〉●陰性化とは?・P波が陰性になる・QRS波が陰性になる・T波が陰性になる 詳しくはこちら 【第11回】心房細動(AF)の心電図波形の読み方 〈目次〉●心房細動の特徴は?●心房細動により心拍出量が下がり、血圧が低下・輸液を絞ったことでAFに移行する場合も 詳しくはこちら 【第12回】心房粗動(AFL)の心電図波形の読み方 〈目次〉●心房粗動(AFL)の特徴は?・心房粗動(AFL)では、ドクターコールと12誘導心電図は必須 詳しくはこちら 【第13回】発作性上室頻拍(PSVT)の心電図波形の読み方 〈目次〉●発作性上室頻拍の特徴とは?・PSVTが出現したらどうする? 詳しくはこちら 【第14回】心室頻拍(VT)の心電図波形の読み方 〈目次〉●心室頻拍の特徴は?・脈が触れなければ即CPR 詳しくはこちら 【第15回】心室細動(VF)の心電図波形の読み方 〈目次〉●心室細動の特徴とは?・心室細動(VF)は実質上の心停止、すぐにドクターコールを 詳しくはこちら 【第16回】房室ブロックの心電図波形の読み方 〈目次〉●房室ブロック(AVB)とは?・Ⅰ度房室ブロック・Ⅱ度房室ブロック・完全房室ブロック 詳しくはこちら 【第17回】Ⅰ度房室ブロック(Ⅰ°AVB)の心電図波形の読み方 〈目次〉●Ⅰ度房室ブロックの特徴とは?・通常は経過観察でOK 詳しくはこちら 【第18回】Ⅱ度房室ブロック(Ⅱ°AVB)の心電図波形の読み方 〈目次〉●ウェンケバッハ型(Wenckebach型)/モビッツⅠ型(MobitzⅠ型)の特徴とは?・基礎疾患がなければ予後は良好●モビッツⅡ型(MobitzⅡ型)の特徴とは?・モビッツⅡ型はペースメーカーの適応 詳しくはこちら 【第19回】完全房室ブロック(Ⅲ°AVB)の心電図波形の読み方 〈目次〉●完全房室ブロック(Ⅲ度房室ブロック)の特徴とは?・循環動態が保たれているかをアセスメント 詳しくはこちら 【第20回】房室解離の心電図波形の読み方 〈目次〉●房室解離の特徴は?●房室解離が起こる原因は? 詳しくはこちら 【第21回】右脚ブロック・左脚ブロックを見るために必要な「電気軸」とは? 〈目次〉●軸偏位とは?●軸偏位の原因となる疾患●12誘導心電図で確認すること 詳しくはこちら 【第22回】右脚ブロック(RBBB)の心電図波形の読み方 〈目次〉●右脚ブロックの特徴とは?●右脚ブロックとはどんな状態? 詳しくはこちら 【第23回】左脚ブロック(LBBB)の心電図波形の読み方 〈目次〉●左脚ブロックの特徴とは?●左脚ブロックとはどんな状態? 詳しくはこちら 【最終回】QT延長症候群の心電図波形の読み方 〈目次〉●QT延長症候群の特徴とは?●後天性QT延長症候群の原因とは? 詳しくはこちら そのほかの連載はこちら
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