脈拍測定から血圧の状態を推測する方法を紹介。脈の拍動の強さ(収縮期血圧)と血圧の関係や、急変時に触知したい脈の部位について解説します。

脈拍測定から血圧を推測するイラスト

心機能や血流の異常を示す脈が測定できないときは?

 看護師は、巡視時などに“患者さんの様子がなんとなくおかしい”と感じることがあります。そのとき、患者さんの脈に触れることによって、心臓の機能や血流に何らかの異常が起きていることを察知することができます。

 もし脈が触れなければ、「血圧が著しく低下している」「心拍が停止している」、あるいは「血流障害が起きている」ことが考えられます。

 しかし、患者さんの急変を発見したとき、患者さんの体動や状況によりすぐに血圧が測定できなかったことや、血圧を測定してもエラーが示されるばかりで測定結果が得られなかったという経験はないでしょうか?─ そのようなとき、どう対処しますか?

脈拍から血圧を推測するには?

脈の触れる“強さ”からの推測

 血圧計を使わなくても、脈に触れることにより、ある程度、血圧レベルを知ることができます。

 脈の拍動の強さは、収縮期血圧と関連します。“拍動が弱い”場合は血圧が低い、“指で圧迫しても拍動が消えないほど強い”場合は血圧がかなり高いと考えられます(図1)。

図1 脈の拍動の強さ(収縮期血圧)

脈の拍動の強さ(収縮期血圧)で血圧を推測するイラスト

急変時に触知するべき脈の部位は?

 また、脈拍が触れる部位によって、血圧値を推測することができます。緊急時に役立つ、血圧を予測できる3つの動脈を知っておきましょう!

 脈拍が触れる部位として図2に主な動脈を示しますが、このなかで脈拍の触知によりおおよその血圧値がわかるのは、「橈骨動脈」「大腿動脈」「総頸動脈」です。

図2 急変時に触知したい脈の部位

急変時に触知したい脈の部位の図

①橈骨動脈で脈拍を確認し、脈拍が触れれば、収縮期血圧が80mmHg以上
②鼠径部の大腿動脈で脈拍が触れれば、収縮期血圧が70mmHg以上
③総頸動脈で脈拍が触れれば、収縮期血圧が60mmHg以上

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