輸血の指示が出たとき、注意したいポイントをQ&Aでわかりやすく解説。今回は、血漿製剤(新鮮凍結血漿)(FFP)などの輸血用血液製剤の保管条件や、開封しない場合の他の患者さんへの使用についてのギモンを取り上げます。
Q. 輸血製剤は何分以内なら室温で保管してもよい?
開封しなければ輸血部門に返却して他の患者さんに使用できる?
Answer
●払い出された輸血製剤はすみやかに使用開始するのが原則!
●赤血球製剤は室温保管30分経過で転用不可
●新鮮凍結血漿は30分以内でも転用不可
専用の保冷庫(保管庫)での保管でなければ適正とはいえない
輸血製剤の品質を一定に保つために、適正な保管条件が決められていますので、知っておきましょう1。
輸血製剤の適正な保管条件
●赤血球製剤(RBC)
輸血製剤専用の保冷庫で、2~6℃で冷蔵保存
●血漿製剤(新鮮凍結血漿)(FFP)
輸血製剤専用の冷凍庫で、-20℃以下で保存
●血小板製剤(PC)
血小板製剤用の振盪(しんとう)装置(図2)で、20~24℃で水平振盪して保存
(文献1を参考に作成)
なお、「輸血製剤専用の保冷庫(保管庫)」とは自記温度記録装置が備え付けられており、万一、温度異常が発生したときは警報が発せられる、温度管理が可能な保冷庫(保管庫)のことです(図1、図2)。
図1 輸血製剤専用の保冷庫(保管庫)例

図2 血小板製剤用の振盪装置例

したがって病棟の家庭用冷蔵庫での保管は適正とは言えません。
また、薬用保冷庫も輸血の専用保冷庫としては認められません。輸血部門が温度管理している専用の保冷庫(保管庫)が病棟に設置されている場合を除き、病棟の家庭用冷蔵庫や薬用保冷庫に保管された輸血製剤は、厳密には適正な温度管理ができていないものと見なされるため注意してください。
もし「輸血部門から払い出された輸血製剤を使用するまでの間は、病棟の家庭用冷蔵庫に保管しておけばいい」と思っていた人は、その認識を改めてください。
この記事は会員限定記事です。