患者さんの訴えから重大な疾患を見きわめて、すぐに対応するには?今回は呼吸困難の訴えがあったときのアセスメントの流れを紹介します。
「気道」に関連した呼吸困難
●気道異物
●アナフィラキシーショック
●咽頭蓋炎
「肺」に関連した呼吸困難
●緊張性気胸/気胸
●肺塞栓
●喘息発作
「心臓」に関連した呼吸困難
●心不全
●急性冠症候群
呼吸困難の訴えがあったときのアセスメントの流れ
「呼吸困難」の訴えがあったとき、絶対に見落としてはならない疾患・状態は上記の8つです。しかし、これらをすべて呼吸困難だけで鑑別することは困難なため、主訴の呼吸困難に加えて喘鳴やショックなどキーワードとなる症状や症候を組み合わせて考えていきます。
さらに、問診やフィジカルアセスメントから病態を予測し、必要な初期対応や処置、検査の準備をしていきます。
1 緊急度が非常に高い、上気道の閉塞・狭窄を除外する
●上気道の閉塞や狭窄を伴う呼吸困難は緊急度が非常に高く、最初に除外する必要があります。
①患者に声をかけ、以下を確認する
●発語ができるか
●嗄声はないか
●いびき音や吸気時喘鳴(stridor)がないか②突然発症の気道の異常では、以下を確認する
●食物や歯牙などの誤嚥、吐物・分泌物の貯留
…気道異物
●アレルギーの有無・アレルギー物質の摂取
…アナフィラキシーショック
●薬剤の使用
…アナフィラキシーショック
●呼吸器症状や発熱、咽頭痛の有無
…喉頭蓋炎
●顔面・頸部の外傷
…病棟では多くはないが、これらも重篤な呼吸困難につながる
●気道熱傷
…病棟では多くはないが、これらも重篤な呼吸困難につながる
2 フィジカルアセスメントを行い、肺や心臓に原因がないか探る
●上気道の閉塞・狭窄を除外できた場合、肺や心臓の疾患からくる呼吸困難でないかをアセスメントします。
●心不全や急性冠症候群は循環器系の疾患でも、増悪した場合には呼吸器疾患に類似した呼吸困難や息切れを主訴として発症することもあるため、注意が必要です。
●初期評価に加えて、フィジカルアセスメントを的確に行うことで、疾患の鑑別や除外が可能となります(図1)。
フィジカルアセスメントの際の観察ポイント
①視診
頸部
●頸静脈怒張

●呼吸補助筋の使用
姿勢
●起坐呼吸の有無
前傾起坐呼吸では呼吸器疾患、後傾姿勢やファウラー位では循環器疾患が疑われる
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