心不全とは、「なんらかの心臓機能障害、すなわち、心臓に器質的および/あるいは機能的異常が生じて心ポンプ機能の代償機転が破綻した結果、呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現し、それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群」とされている1。心臓のポンプ機能が何らかの原因で低下し、全身の組織に必要な血液量(心拍出量)を送り出すことができない状態である。

1.日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン:2021年JCS/JHFSガイドライン フォーカスアップデート版 急性・慢性心不全診療.
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021_Tsutsui.pdf(2024.3.15アクセス)