代表的な不整脈の心電図波形が読めるように、波形の読み方の要点を図解付きでわかりやすく解説!今回はⅠ度房室ブロック(Ⅰ°AVB)の波形の読み方を紹介します。確認のポイントは、PQ間隔の波形です。
Ⅰ度房室ブロックの特徴とは?
Ⅰ度房室ブロックは、房室結節から心室へ電気刺激をうまく伝えられず、PQ間隔が広がっています。PQ間隔は常に一定で、幅は1マスより広い(PQ>0.20秒)(①)のが特徴です。
P波と続くQRS波は、刺激が遅れて来る状態です。ただ、心室の収縮は正常なので、QRS波の形に変化はありません。
図1 Ⅰ度房室ブロックの読み方

Ⅱ度房室ブロック(Ⅱ°AVB)の読み方は?
完全房室ブロック(Ⅲ°AVB)の読み方は?
Ⅰ度房室ブロックの治療・対処方法
Ⅰ度房室ブロックは、通常治療を必要とせず経過観察します。まず、ほかの房室ブロックや房室接合部調律との判別を行いましょう。
予後は良好ですが、心不全の症状の有無、電解質の異常、薬剤は確認しておきましょう。
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