業務改善や患者さんの快適な生活につながる、入院に必要な物をセットでレンタルできるサービス

　「入院には何が必要？」「１人では準備できないけれど、 どうすればよい？」。 患者さんからこのように質問されたときに役立つのが、 小山メディカルサービス株式会社の「入院セットレンタルサービス」です。このサービスを導入している病院の１つ、 函館中央病院を訪ねました。

院内には専門のスタッフが常駐、看護師の業務負担の軽減に

　衣類やタオル、おむつ、日用品など、入院生活に必要なものを１日単位でレンタルできる、「入院セットレンタルサービス」。函館中央病院では、2024年11月からこのサービスを導入しています。

　「特に、高齢で１人暮らしをされている患者さんにとって、入院のための準備をするのは困難です。ご家族がいらっしゃっても荷物を持ってきていただくのは負担に。『入院セットレンタルサービス』なら、必要な物品はひと通りそろっています」と話すのは、吉川真由美看護部長。「入院生活はただでさえ不安が多いもの。このサービスがあることで、患者さんの不安や不便さが軽減していると思います。今では、入院患者さんの約９割が利用していますね」

　院内には、小山メディカルサービス株式会社のサポートスタッフが常駐。患者さんへのサービスの説明や、入院セットの準備、物品の補充などを担当しています。そのため、看護師の負担軽減にもつながっているとのこと。

　「必要な物品についてご家族に連絡する時間が大幅に短縮されました。そのぶん、看護ケアを充実させることができています。また、以前別のサービスを利用していた際は、物品が毎日配送されていたわけではなかったので、余分な在庫を抱えていたんです。今は必要な物を必要な数だけ用意してもらえますので、保管スペースも効率的に使えています」

伸縮性のある病衣やオプションのシューズが
積極的なリハビリにつながりADLが向上

　「入院セットレンタルサービス」の病衣の特徴の１つが、その着心地。「やわらかくて、伸縮性があるんですよ」とは、須摩直樹経営企画課係長。動きやすく、リハビリにも取り組みやすいそうです。オプションとしてリハビリシューズなども追加可能。実物を試して、サイズが合うものを選べます。「転倒防止につながり、医療安全の面からもプラスになっています」（須摩経営企画課係長）。リハビリの早期介入、そしてADL向上にもつながっているといいます。

　病衣について、吉川看護部長からは「手術や検査の際に着る肩から下の部分が取り外しできるタイプもあり、点滴などをする際に便利。患者さんと看護師、双方のストレス軽減に役立っています」との話も。また、肌着や靴下が含まれている点もポイント。宮本健調度物流管理課課長は、「肌着や靴下は以前に導入していた他社のサービスには入っておらず、スタッフの間では『なくてもよいのでは』と言っていました。ですが、患者さんからとても好評で、じつはニーズがあったのだと気づかされました」と話します。

　日用品のなかには、口腔ケアスポンジや使い捨て下着なども用意されています。おむつは、このサービスを導入する以前から使っていた製品を引き続き採用。「おむつマイスターの資格をもつ看護師もおり、変わりなく使い続けたいと考えていました」。こうした病院の要望に合わせて、細やかに対応してくれるのも魅力です。

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