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川嶋みどり 看護の羅針盤 第150回
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川嶋みどり 看護の羅針盤 第151回
20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。 この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。 臨床看護研究の能力は臨床看護実践能力を啓発することと無関係にはあり得ない 知識のないことを恥じるよりも、知識を探すことを怠ることを恥じよう。 手をつくしても解明できないそのときに、疑問を記述してみて、その解決になりそうな解答を幾通りか考えるプロセスで仮説が発想されることは多くある。何回もくりかえし強調したいことは、臨床看護研究の能力は、臨床看護実践能力を啓 発することと無関係にはあり得ないのである。 (出典:『いま、病院看護を問う 看護の時代1』113ページ、勁草書房) そのほか「川嶋みどり 看護の羅針盤」の記事はこちら 当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。
特集記事【連載まとめ】医療事故につながる!危険な薬
医療事故につながる可能性のある危険な薬に注意!カリウム製剤やさまざまなハイリスク薬について、危険性や使用時の注意点、安全な使い方を紹介する連載です。 【第1回】カリウムの体内での役割をわかりやすく解説 〈目次〉●細胞のはたらきは、イオンの出入りによって調整されている●カリウムイオンの濃度差によって、細胞の安定状態が維持される●心拍を安定に保つためにカリウムが重要●脱分極と再分極 【第2回】カリウムの急速静注のリスクとは?不整脈・心停止の危険性 〈目次〉●普段の経口摂取でのカリウムの量ならば危険でない●カリウムが多すぎると膜電位が不安定になり、不整脈や心停止につながる・カリウムの急速静注で起こること 【第3回】静注用カリウム製剤の正しい使い方と注意点 〈目次〉1)できるだけ、プレフィルドシリンジタイプを使用する2)末梢静脈からと、中心静脈からで、投与方法が異なる 【第4回】カリウム製剤を末梢静脈から安全に投与するには? 〈目次〉●カリウム製剤を末梢静脈から投与する方法・濃度・投与量・投与速度・実際の投与方法・輸液製剤中のカリウムイオン量 【第5回】カリウム製剤を中心静脈から安全に投与するには? 〈目次〉●カリウム製剤を中心静脈から投与する方法・対象患者・投与量・投与速度・濃度・実際の投与方法 【第6回】カリウム製剤の病棟管理法:定数確保廃止とプレフィルドシリンジ製剤の使用 〈目次〉●病棟での定数確保の廃止●プレフィルドシリンジタイプのキットを使用する 【第7回】ハイリスク薬とは?定義・危険性・使用時の注意点を解説 〈目次〉●ハイリスク薬は“危ない”ポイントがある薬● “危ない”ポイントは薬ごとに異なっている1)ハイリスク薬の定義は、医療機関によって異なる2)多数の薬剤がハイリスク薬であると言える●同じハイリスク薬でも危険なポイントが違う・抗リウマチ薬 メトトレキサート(リウマトレックス®)・蛋白分解酵素阻害薬 ガベキサートメシル酸塩(エフオーワイ®) 【第8回】抗不整脈薬の急速投与・過量投与に注意!正しい使い方とは? 〈目次〉●抗不整脈は急速投与・過量投与すると、心停止に・危険な理由:心機能が抑制されてしまうことがある・主な抗不整脈の種類と特徴●注意するポイント:投与速度が速かったり投与量が多いと、心停止や不整脈が誘発される1)急速投与に注意が必要な薬剤2)過量投与に注意が必要な薬剤●正しい用法・用量を確認し、飲み忘れ時の患者指導もしっかり行う 【第9回】筋弛緩薬の呼吸停止リスクと安全に使うためのポイント 〈目次〉●筋弛緩薬は取り違えて使用すると呼吸停止に・危険な理由:呼吸筋を麻痺させる作用をもっている・主な筋弛緩薬の種類と特徴①神経筋接合部でニコチン受容体の機能を低下させる②筋肉細胞のCa 2+濃度上昇を抑える③脳と脊髄に作用して骨格筋を弛緩させる●外観の類似に注意する●誤薬投与がないよう、ダブルチェック等を徹底する 【第10回】抗てんかん薬過量投与の危険性:昏睡・血圧低下を防ぐには 〈目次〉●抗てんかん薬は過量投与により、昏睡状態や血圧低下などに・危険な理由:眠気やふらつきなどの症状や、過量投与による昏睡などの可能性がある・医師の指示や添付文書に基づいた服用を心がける1)服用中の眠気や中止によるてんかん発作に注意2)切り替えの際は、製剤量と成分量を正しく換算3)テグレトール®とラミクタール®では重篤な皮膚障害に注意4)抗菌薬の併用により、抗てんかん薬の作用が減弱することがある・使うときのポイント:必要に応じ、薬物血中濃度測定を実施する 【第11回】テオフィリン製剤の副作用:けいれん・意識障害・不眠のリスクと注意点 〈目次〉●中枢神経興奮が強すぎると、けいれん、意識障害、不眠などに・危険な理由:中枢神経興奮作用による、けいれんや意識障害を生じる・薬物血中濃度に影響を起こしそうな使用方法に注意する1)テオフィリン製剤の代謝に影響する薬剤の併用に注意する2)徐放製剤をすりつぶして使用しない3)アミノフィリンの注射薬から経口薬に変更する際は、成分量の換算に注意する4)服用時はエナジードリンクなどカフェインの摂取を控える・使うときのポイント:薬物血中濃度が高くならないよう、指示通りの使用を行う 【第12回】抗凝固薬のリスク:出血や脳梗塞を防ぐための注意点と正しい使い方 〈目次〉●抗凝固薬は正しく服用・中止しないと、出血や脳梗塞に・危険な理由:血液凝固作用により、出血を起こしやすくなる・注意するポイント:新規経口抗凝固薬に気づき、術前の休薬期間も確認する1)従来のワルファリンに加え、新規経口抗凝固薬を知っておく2)術前の休薬と術後の再開の時期に注意する・使うときのポイント:術前の休薬や再開を忘れないようにする 【第13回】ジギタリス製剤の死亡リスクとジゴキシン中毒:注意点と正しい使い方 〈目次〉●ジギタリス製剤は薬物血中濃度が高すぎると、死亡に至ったり、ジゴキシン中毒に・危険な理由:強力な作用による死亡や、ジゴキシン中毒の危険性がある・注意するポイント:少しの量や規格の違いで、副作用や中毒の危険が高まる1)用量が非常に微量なため、投与量を誤りやすい2)腎機能低下患者や剤形変更時は、薬剤血中濃度が変化しやすい・使うときのポイント:嘔吐などがないか、投与後はしっかり観察する 【第14回】向精神薬を安全に使用するには?精神的・身体的依存と副作用に注意 〈目次〉●向精神薬は長期投与すると、精神的・身体的依存、過鎮静などに・危険な理由:長期投与により、精神的・身体的依存が生じることがある1)観察の指示が適切になされない場合がある2)対症療法的投与がそのまま続いてしまうことがある・注意するポイント:多様な副作用をもっている1)抗コリン作用による副作用2)悪性症候群3)過鎮静・呼吸抑制・使うときのポイント:バイタルサインの変化を見落とさないよう観察を怠らない 【第15回】糖尿病治療薬の低血糖リスク:けいれん・昏睡・死亡を防ぐための注意点 〈目次〉●血糖コントロールできていないと、低血糖によるけいれん・昏睡・死亡などに・危険な理由:低血糖脳症や死亡に至ることもある・インスリン製剤の種類と血中インスリン濃度の変化の例・経口血糖降下薬の分類・低血糖の代表的な症状・注意するポイント:患者さんの自己管理能力と、急な低血糖症状1)患者さんに糖尿病や治療のことを理解してもらうようにする2)急な昏睡状態に陥ったり、無自覚低血糖の場合がある・使うときのポイント:患者さんの状態に応じて、血糖測定を追加する 【第16回】看護師が注意すべき抗がん薬副作用を防ぐための観察ポイント 〈目次〉●細胞毒性により、好中球減少や便秘・イレウスに・危険な理由 正常な細胞を攻撃(細胞毒性)してしまう・注意するポイント 看護師の観察で防げる副作用がある1)血管外漏出を疑った場合は、すみやかに医師に報告する2)末梢神経障害やイレウス等がないか観察する3)抗がん薬による曝露予防対策をきちんと行う・使うときのポイント 決められたレジメンにのっとって確実に投与する1)レジメンは、許可を得て病院ごとに登録されている2)レジメン通りの投与ができるよう、自身の業務量なども調整しておく 【第17回】免疫抑制薬の注意点:感染症・肝炎リスクと柑橘類のCYP3A4阻害 〈目次〉●免疫機能が低下すると、感染症や肝炎の再発に・危険な理由 免疫機能に影響するため、感染症や肝炎ウイルス再活性化の原因となる・注意するポイント 患者さんが柑橘系の果物を摂取しないようにする・CYP3A4阻害による薬効・副作用の増強・使うときのポイント 投与量が細かく決まっているため、薬剤師との協働や、チェックを確実に行う1)疾患や年齢などが同じでも、患者さんによって投与量が異なる2)同じ薬でも、初期投与量と維持量が異なる 【第18回】インスリン製剤の投与量ミスに注意!単位表記がポイント 〈目次〉●専用の注射器を使用しないと過量になり、低血糖による昏睡や意識レベルが低下・危険な理由 投与量が多いと低血糖の危険がある・注意するポイント 専用シリンジを使用し、医師の指示を毎回確認する1)インスリン製剤のバイアル製剤には専用のシリンジがある・インスリン製剤専用のシリンジと一般のシリンジの単位2)業務の基本の「6R」を徹底する3)患者さんの状態によって投与量を変更するため、医師の指示を毎回確認する・使うときのポイント 単位や製剤の誤認がないよう、指差し確認などを怠らない1)インスリン製剤の使用量は「単位」で表記される2)インスリン製剤の種類は5つ 【第19回】ヘパリン製剤の過量投与を防ぐための注意点 〈目次〉●単位数を誤ると薬効が期待できない、または思わぬ出血が・危険な理由 過量投与により出血につながる・注意するポイント インシデントが発生しないように環境を整備する・使うときのポイント 持続点滴の際には、製剤、適応、投与経路などを要確認1)ヘパリン類の種類・用量によって適応症・投与経路などが異なる2)バイアル製剤は分割使用するため、投与量が多くならないようにする・ヘパリン製剤の適応症と投与経路 【第20回】トロンビン液の静脈投与は禁忌!リスクと注意点 〈目次〉●トロンビン液は血管内に投与すると血栓に・経口用トロンビン液を血管内投与した事例 【第21回】ベナンバックス®のワンショット静注はNG!正しい投与方法と注意点 〈目次〉●ワンショット静注すると低血圧や不整脈に・吸入指示のベナンバックス®をワンショット静注した事例・ベナンバックス®注用300mgの使用方法 【第22回】高カロリー輸液は末梢静脈投与NG!その理由とは? 〈目次〉●高カロリー輸液を末梢静脈から投与すると、血管損傷・組織壊死に・フルカリック®を末梢投与した事例 【第23回】麻酔薬投与時のルート取り違えに注意! 〈目次〉●シリンジェクター®は、硬膜外麻酔ルートと静脈ルートのどちらにつなぐのかを確認・患者自己調節鎮痛法 【第24回】インスリン製剤を高カロリー輸液に混注するリスク 〈目次〉●職場・環境の変化時、それまでの方法がミスにつながることがある・エルネオパ®を開通せずにインスリン製剤を混注した場合に生じうる事故●新たに配属された看護師には、イチから教えるようにする 【第25回】ハイリスク薬使用時の指示伝達ミスを防ぐには? 〈目次〉・ERや外来からの緊急入院の場合…●慌ただしい現場では、指示の聞き漏らしが起こりやすい●メモや口頭指示受け用紙を活用する 【第26回】ハイリスク薬投与中の指示・手術予定変更に注意 〈目次〉●予定変更の場合があるので薬の中断は必ず医師に確認を●指示・予定の変更の可能性に留意して対応する 【第27回】ハイリスク薬使用時に確認すべき薬剤情報とは? 〈目次〉●看護師が薬剤取り扱い時に、留意すべきこと●薬剤を扱ううえで、看護師が答えられるようにしておきたい事柄①処方の指示が出たとき②投与直前➂投与後●ハイリスク薬の処方の指示が出たときにチェックすること1)用いる薬が「ハイリスク薬」であるかどうか、薬剤情報などで確認する2)その患者さんにとって、危険がないかを考える3)投与速度や投与量に注意が必要でないかを確認する4)自分自身への影響がないかも考慮する●ハイリスク薬の投与直前にチェックすること●ハイリスク薬の投与後にチェックすること 【最終回】ハイリスク薬投与後の観察ポイント:アナフィラキシーに注意 〈目次〉●薬剤投与中・投与後の、患者さんの変化を見逃さないようにする●アナフィラキシーは短時間で死亡にいたるため、特に注意●薬剤ごとの注意点1)免疫抑制薬は感染徴候に注意する2)ジギタリス製剤による嘔気・嘔吐などは血中濃度モニタリングで防ぐ3)インスリン製剤では低血糖症状がないかを観察4)抗がん薬などは発赤や腫脹等がないか観察する そのほかの連載はこちら
特集記事【連載まとめ】ナースの臨床推論とは?大事なポイント
患者さんの訴えや症状をもとに、どのような疾患の可能性があり、どのような検査・治療を行えばいいのかを導き出していく思考過程を「臨床推論」といいます。この連載では、隠された疾患を見逃さないため、ナースが気づきたいポイントを紹介します。 【第1回】臨床推論とは?2つのプロセスから考える まずは、臨床推論を行う際にたどる過程を紹介。意識障害を呈する患者さんの症例についてみていきます。「直観+分析」の2つのプロセスの使い方も押さえておきましょう。 ●ナースは自然に「臨床推論」を行っている●臨床推論は2つのプロセスを経て行われる・臨床推論のプロセス① 直観的プロセス・臨床推論のプロセス② 分析的プロセス 【第2回】嘔気・嘔吐、下肢脱力・しびれから考える診断の進め方 発症前のことから発症に至る経過について、詳しく聞くことが大事です。具体的なシーンを想像しながら質問すると、発症の特徴がわかり、疑わしい疾患が推測できます。 事例①「食後の嘔気・嘔吐」「両下肢の脱力・しびれ」で緊急搬送された男性・この状況で鑑別が必要な疾患●第1ステップ 症状・病歴を詳しく尋ねる ・「突然」といってよいほど短い時間に発症・突然の発症は、脳血管疾患、循環器疾患を疑う 【第3回】嘔気・嘔吐、下肢脱力・しびれの症例で学ぶフィジカルアセスメント 食後の嘔気・嘔吐、両下肢の脱力・しびれで緊急搬送されたAさんのフィジカルアセスメントで、気づきたいポイントをチェック。突然の発症であったことと合わせて臨床推論を行います。 ●第2ステップ フィジカルアセスメント・Aさんのフィジカルアセスメント(身体所見) 【第4回】嘔気・嘔吐、下肢脱力・しびれからの情報収集のポイント これまでの推論から導き出せる、可能性の高い疾患について考えます。緊急性の高い疾患が疑われたら、否定できるまで最悪のシナリオに備える必要があります。 ●第3ステップ 気になる情報をさらに深める・緊急性の高さを考慮する 【第5回】嘔気・嘔吐、下肢脱力・しびれの画像によるアセスメント 胸部単純X線と胸腹部造影CTの画像を確認。その結果、上行大動脈から下行大動脈、腹部大動脈を越えて総腸骨動脈に至る解離が認められました、その結果から診断された疾患とは…? ●第4ステップ 追加のアセスメントと画像手術・処置:半弓部人工血管置換術および大動脈-両側大腿動脈バイパス手術 【第6回】嘔気・嘔吐、下肢脱力・しびれの事例:まとめ 【第2回】~【第5回】を踏まえて、ナースが見抜きたいポイントをまとめています。まれな疾患でも、起こる結果が重大なら鑑別に挙げるように。疑うことが重要です。 ●患者さんの「急に」の具体的内容を聞き出す●両足麻痺は脳梗塞の可能性が低い●脈拍の消失や血流障害がなくても、急性大動脈解離の可能性がある●急性大動脈解離は危険な疾患。真っ先に診断を確定もしくは除外する●急性大動脈解離は造影CTによる診断が第一選択●急性大動脈解離の初発症状は疑うことが大事 【第7回】倦怠感と食欲低下の症例から考えるべきポイント 全身倦怠感や食欲低下を訴える患者さんの事例を取り上げます。症状が現れたときの様子に加えて普段の生活を詳細に聞くことで、患者さんの全体像が明確になります。 事例➁2日前から続く全身倦怠感や食欲低下を主訴に受診した女性●第1ステップ 症状・病歴を詳しく尋ねる・症状が発症したときのできごとや様子を確認する・患者さんの全体像を把握するような質問をする・本人の背景となる情報をさらに詳しく聞く・発症前の状況をさらに詳しく聞く・悪化し続ける経過と失禁は疲労だけでは説明できない 【第8回】倦怠感と食欲低下の症例におけるフィジカルアセスメント 判断材料を増やすため、フィジカルアセスメントを実施。また、症状が出る前日に行ったというハイキングにおいて、変わった様子がなかったかを詳しくヒアリングします。 ●第2ステップ フィジカルアセスメント●第3ステップ 気になる情報をさらに深める 【第9回】倦怠感と食欲低下の症例の画像所見 ハイキング中に尻餅をついたとの情報から、身体所見を追加で取ることに。右上肢運動低下、頭部診察の所見から頭蓋内占拠性疾患の存在を疑い、頭部CTを撮像すると…? ●第4ステップ 追加のアセスメントと画像●手術・処置:緊急開頭術およびドレナージを実施 【第10回】倦怠感と食欲低下の症例:まとめ 有力な情報が主訴以外少ない場合、症状前後の時間軸に焦点を当てた病歴や患者背景の把握がポイントに。普段とどのように違うのか、“開いた質問(open question)”で尋ねましょう。 ●高齢者の、説明のつかない”全身倦怠感”は危ない●症状前後の時間軸に焦点を当てた病歴や患者背景をチェック●鑑別が難しいときこそ、問診を●“開いた質問”で回答を引き出す●「システム3診断」で診断を決定づける1)患者さんの「きっと~かもしれない」から診断を引き出す2)思考をストップしないために、常に疑問をもつ●バイタルサインが何よりも重要 【第11回】肺炎患者の症例から考えるべきポイント ある日いきなり眠り続け、発熱のため救急搬送、誤嚥性肺炎と診断された事例。問診を行う際には、全身を系統的にチェックするReview of systems(ROS)をとるようにします。 事例➂「発熱」で救急搬送された女性●第1ステップ 症状・病歴を詳しく尋ねる・「よくある疾患」に隠れた疾患を見逃さない!・発症時の状況や、家族の行動を確認する・患者さんや家族の話を聞き漏らさないために、ROSを利用する 【第12回】発熱を訴える肺炎患者の症例におけるフィジカルアセスメント 肺炎と診断されたものの、発熱や意識障害がありました。また、酸素量を増やして投与してもSpO2が改善されなかった点にも注意。母親への問診を行い、追加の身体所見を取ります。 ●第2ステップ フィジカルアセスメント●第3ステップ 気になる情報をさらに深める 【第13回】発熱を訴える肺炎患者の画像所見 心電図、胸部CT造影、下肢静脈超音波の所見から、診断が確定。補液と抗菌薬の投与に加え、ヘパリンを投与し、入院後3週間で退院することができました。診断の結果とは? ●第4ステップ 追加のアセスメントと画像●手術・処置:ヘパリン投与、退院後はワーファリン内服 【第14回】発熱を訴える肺炎患者の症例:まとめ 呼吸困難の原因は1つとは限らないため、しっかり病歴と身体所見をとることが重要です。酸素投与に対する反応が悪い場合は、肺塞栓の可能性を考慮します。 ●呼吸不全の原因・病態だけでなく、身体所見を詳しくとる●行った治療の効果が見られなければ、病歴と所見をとり直す●肺塞栓は見逃されやすいため、疑わしい所見を見逃さない●血栓は1日以内にできることもある 【第15回】風邪と訴える患者の事例 鼻水、咳、体のだるさを訴える患者さんの事例を紹介。「風邪」との訴えで受診した場合でも、慎重な判断が必要です。上気道炎症状の重篤な疾患についてまとめています。 事例④「鼻水、咳、体のだるさ」を主訴に受診した男性●第1ステップ 症状・病歴を詳しく尋ねる・「風邪」が主訴の診断は慎重に行う・上気道炎症状に重篤な疾患が隠れていることがある●本当に上気道炎症状か(鼻汁を伴うか)に注目 【第16回】風邪を訴える患者におけるフィジカルアセスメント まずは呼吸数の多さから原因を鑑別。病歴と合わせて判断します。また発熱はなく、血圧は正常範囲ですが、脈拍がやや速いため、ショックの可能性を考えます。 ●第2ステップ フィジカルアセスメント・呼吸数に着目し、原因を鑑別する・バイタルサイン全体を読み、ショックの可能性を判断する・上気道炎症状を呈する重篤疾患と照らし合わせる●第3ステップ 気になる情報をさらに深める 【第17回】風邪をうったえる患者への追加アセスメント 呼吸数の多さと口臭異常=ケトン臭から糖尿病性ケトアシドーシスを疑い、血糖測定を行いました。血糖測定は簡便かつ迅速で、意識障害では必須の検査です。 ●第4ステップ 追加のアセスメントと画像・追加の身体所見●手術・処置:大量輸液とインスリン持続投与を実施・劇症1型糖尿病とは? 【最終回】風邪を訴える患者の事例:まとめ 患者さんが「風邪」と訴えても、重篤な疾患が隠れている場合もあります。小さな異常も見逃さないように心がけ、しっかり鑑別することが大事です。 ●主訴を鵜呑みにせず、常に重篤な疾患を念頭に置く●バイタルサインの小さな異常も見落とさない●診断を振り返り、同僚と共有する そのほかの連載はこちら
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