褥瘡・創傷ケアのコツを豊富な症例写真とともに解説。今回は骨突出が著明なときの、エアマットレスを活用した褥瘡予防について紹介します。

褥瘡予防のためのエアマットレスの選び方

 骨の突出部や皮膚の弾力性の程度によって、接触部が受ける負担に差があります。そのため、マットレスの硬さ、体位変換間隔や姿勢の角度を定期的に評価しながら対応策をとっていく必要があります。

 高齢で骨の突出が強く、自分で寝返りができないため、圧切替型エアマットレス図1)を選択します。エアマットレスの種類によって、適切なモードを設定する必要があります。

図1 圧切替型エアマットレスの例

圧切替型エアマットレスの例
ステージア(画像提供:モルテン)

 骨の突出が強く、やせ型で皮膚の弾力性が低いため、組織耐久性が低いと判断し、側臥位は浅い角度で行い、凹凸部をやわらかいクッションで支えて、突出部の部分的な圧迫の上昇を防ぎます

 体位変換時に、接触部と骨突出部の皮膚の異常、シーツや衣類シワを含め、姿勢くずれの程度を観察し、姿勢とタイミングを調整します。

 また、接触部の体圧が 40mmHg 以下となっているかを評価します(図2)。

図2 耐圧測定の方法

耐圧測定の方法

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