看護師の委員会の種類を紹介! 各委員会の活動内容や役割、所属メリットのほか、タイプ別のおすすめ委員会を解説します。キャリアアップにもつながる、自分にぴったりの委員会を見つけましょう。

●主な委員会の種類
①業務改善検討委員会
②緩和ケア委員会
③感染対策委員会
④褥瘡対策委員会
⑤医療安全委員会
⑥災害対策委員会
⑦広報委員会
⑧看護研究委員会
⑨看護必要度委員会
⑩記録委員会(電子カルテ委員会)
⑪レクリエーション委員会
●タイプ別“あなたにオススメ”の委員会
・「やりがい」と「貢献」を実感したい人
・みんなと一緒に楽しむことが好きな人
・特定の領域のエキスパートになりたい人
・いろいろなことに興味・関心がある人
・イベントごとが好きな人
・自分の特技を発揮したい人
・自分の将来のために、少し大変であってもがんばってみたい人
・SNSなど、何かを発信することが好きな人
・教育・指導にやりがいを感じる人

主な委員会の種類

 前回の記事で、委員会活動を“活用する意義”を解説したところで、続いては具体的にどの委員会で活動するとよいかを解説していきたいと思います。委員会には主に、下記のようなものがあります。

①業務改善検討委員会

活動目的・内容

●医療やケアの向上および業務内容の検討
●多職種の間で生じる課題を組織的に検討し、患者サービスにおける質の向上にかかわる

所属するメリット

●各部署における業務内容を理解することができる
●患者や家族からの意見を検討することで自分の学びとなる
●必要に応じ設備面の整備や広報に反映れることにより、活動の成果を感じることができる

活動において配慮する点

●各部門・職種のパワーバランスに影響を受けやすく、看護部を代表して参加する場合は、改善検討の必要性をわかりやすく伝える工夫が求められる

②緩和ケア委員会

活動目的・内容

●がん患者のがん性疼痛コントロールやがん患者の治療に伴う症状の緩和、患者や家族の不安に対する相談支援、在宅療養への移行支援患者や家族に対する緩和ケアの質を高めるための方策検討・実践
●緩和ケアに関する教育
●緩和ケア委員会のメンバーには、以下の専門家が集結し、連携している
・身体症状の緩和を担当する医師 精神症状の緩和を担当する医師
・緩和ケアの知識を有する薬剤師
・緩和ケアの知識を有する看護師(緩和ケア認定看護師など)
・理学療法士
・医療ソーシャルワーカー
・管理栄養士 など

所属するメリット

●患者が在宅で緩和ケアを受けられるように、かかりつけ医、訪問看護ステーションとの地域医療連携の推進を図ったり、院内における緩和ケアに関する勉強会の開催、地域医療機関向けの緩和ケア講習会研究会の開催を企画・運営したりと、多岐にわたる学ぶ機会、プレゼンをする機会を得ることができる
●本人の希望と必要条件を満たすことで緩和ケア認定看護師の認定を得ることができ、その後も継続して委員会活動に参加することで認定看護師としての実績を積むこともできる

活動において配慮する点

●緩和ケア講習会、研究会の開催においては、持ち帰りの仕事になることもある
●緩和ケア業務について、さまざまな業務を任されるが、それが仕事として“やらされている”のか、あるいは探究心に基づいて“やっている”のかがわからなくなることがある

③感染対策委員会

活動目的・内容

●感染症の予防と管理、院内感染に関するサーベイランス(監視)
●職員に向けての感染対策に関する教育

所属するメリット

●感染症に関する専門知識が身につき、院内での感染予防に貢献できる
●本人の希望と必要条件を満たすことで感染管理認定看護師の認定を得ることができ、その後も継続して委員会活動に参加することで認定看護師としての実績を積むこともできる

活動において配慮する点

●常に最新の感染症情報を追い続ける必要があり、自己学習は必須である
●緊急時には、対応が求められる

④褥瘡対策委員会

活動目的・内容

●院内や施設内における褥瘡発生を予防し、褥瘡に対し発症早期から適切なケアや治療を行うための体制整備
●医師、看護師、介護スタッフ、管理栄養士、薬剤師、リハビリテーションスタッフなどで構成され、チームで活動が行われている

所属するメリット

●褥瘡ケアの専門性が高まり、チーム医療において患者の苦痛の軽減に貢献できる
●本人の希望と必要条件を満たすことで皮膚・排泄ケア認定看護師の認定を得ることができ、その後も継続して委員会活動に参加することで認定看護師としての実績を積むこともできる

活動において配慮する点

●褥瘡の評価と記録には細かい注意と時間が必要である
●主観的な観察事項を多職種と情報共有することの困難感がある

⑤医療安全委員会

活動目的・内容

●安全で質の高い医療を提供するための組織的な安全体制の確保
・インシデント・アクシデントレポート収集と結果の管理
・現場へのフィードバック 医療事故調査への関与
●安全な医療を受けられる環境の整備
・医療安全対策の企画・提案・推進・評価
・医療安全情報の提供、医療安全対策に関する委員会の運営
・医療安全教育企画・医療安全研修
●医療安全管理のため、各部門のセーフティマネージャーおよび各医療安全担当者、セーフティスタッフと連携・共同し、業務を行う

所属するメリット

●医療安全の知識が深まり、組織全体の安全文化の醸成に貢献できる
●組織全体への介入の経験は自己のマネジメント力、判断力を養う機会となる
●日ごろかかわりの薄い病院管理関係者とカンファレンスに参加することができる

活動において配慮する点

●事故やインシデントの調査では、コミュニケーション力が問われ、心理的負担が大きい
●残業が増えることが懸念される

※医療安全管理室設置には、専従の医療安全管理者の配置が必要

⑥災害対策委員会

活動目的・内容

●災害発生時の対応計画の策定と緊急時の医療提供体制の整備

所属するメリット

●緊急対応能力が向上し、危機管理に関する知識が深まる
●日々の看護業務のみならず、物資がない状態での医療提供について学ぶ機会となる

活動において配慮する点

●災害発生時には迅速な対応が求められ、心身の負担が懸念される

⑦広報委員会

活動目的・内容

●病院の活動やイベント、看護部の取り組みなどの病院・施設外に向けた情報発信

所属するメリット

●クリエイティブなスキルが身につき、病院のイメージ向上に貢献できる
●就職活動中の学生、病院や施設を探している患者や家族に情報を届けることができる

活動において配慮する点

●情報の正確性やプライバシーの保護に細心の注意が必要

⑧看護研究委員会

活動目的・内容

●看護実践に基づいた研究活動の促進による、看護科学発展への貢献

所属するメリット

●看護研究に関する深い知識が身につき、実践に基づくエビデンスの創出に貢献できる
●大学院進学や将来的に教育職をめざす場合には、実績として残すことができる

活動において配慮する点

●研究活動は時間と労力が必要なため、長期的なコミットメントが求められる

⑨看護必要度委員会

活動目的・内容

●患者の看護必要度を評価し、看護資源の配分を検討する

所属するメリット

●看護部全体の業務負担と人員配置を理解し、効率的な資源配分に貢献できる
●他の病棟の看護について学ぶことができる

活動において配慮する点

●多くのデータ分析と評価が必要で、詳細な業務理解が求められる

⑩記録委員会(電子カルテ委員会)

活動目的・内容

●電子カルテの有益な活用促進や記録の質向上への取り組み

所属するメリット

●ITスキルや記録管理に関する知識が身につく

活動において配慮する点

●システムの更新や変更に伴うスタッフの教育・フォローアップが必要

⑪レクリエーション委員会

活動目的・内容

●職員や患者のためのレクリエーションイベントを企画・実施

所属するメリット

●楽しいイベントを通じて、他の職員や患者とコミュニケーションがとりやすくなり、働きやすい職場の雰囲気づくりに貢献できる

活動において配慮する点

●イベントの企画や準備にはそれなりの時間と労力が必要である

タイプ別“あなたにオススメ”の委員会

 筆者は、活動内容や志向性によって各委員会をいくつかのグループに分類できると考えています。今回は、性格や好みのタイプ別に「あなたにオススメの委員会」として紹介します。

 委員会の活動は、看護師のキャリアパスやスキルアップに重要な役割をはたします。積極的に委員会をとらえ、学習する機会、人脈を得る機会、視野を広げる機会として活用してほしいと思います。

「やりがい」と「貢献」を実感したい人

ガイドラインや手順を作成し、職場の改善に貢献する委員会がオススメ
③感染対策委員会
⑤医療安全委員会
⑥災害対策委員会

 感染対策委員会では、感染症予防のための新しいガイドラインを作成し、それが効果を上げて院内感染が減少したときに貢献を実感することができます。

 医療安全委員会では、患者さんの安全を守るための新しい手順を導入し、医療事故が減少した際にやりがいを感じます。

 災害対策委員会では、災害発生時の迅速な対応計画を立案し、防災訓練が計画通りスムーズに進行できたときにやりがいを得ることができます。

みんなと一緒に楽しむことが好きな人

この記事は会員限定記事です。