ストーマについての「これだけは知っておきたい!」という“基礎のギモン”から、現場から寄せらた“実践的なギモン”までお答えします。今回は在宅でのストーマ管理について。特徴や、指導すべきこと、家族指導で大切なことなど、入院中に看護師ができることをまとめました。
セルフケアに向けて早期の指導、家族や同居人のストーマへの理解が大切
ストーマを造設された患者さんの大半は自宅へ退院されるので、退院するためにはセルフケアの確立、または第三者(家族、介護者、医療従事者)によるケアが必要となります。
そのため、入院中は退院後の生活に合わせた指導が必要となります。在院日数が短くなっている昨今、病院勤務の看護師は、退院後を考え、早期からの指導を行っていくことが重要です。 ここでは、退院を見据えた指導を行っていくときのポイントを説明します(下記参照)。
在宅に向けたストーマ管理への指導内容
①装具選択、交換方法の決定
●ストーマの種類
●排泄物の性状
●腹壁の状態
●利用者の巧緻性
●利用者の視力
●スキンケア用品
●交換する場所
●装具・アクセサリーの種類
●自宅での状況や行動レベル
②家族指導
●一連の装具交換方法を見学
●トイレや浴室の使用方法
●においへの対策
●ごみの処理方法など
③継続的なフォロー
●ストーマの相談ができる外来の受診手配
●相談窓口の明確化
●誰でもわかる内容の情報提供(訪問看護や介護による介入がある場合)
●遠隔でのコンサルテーションの有無など
④パンフレットや教育コンテンツの活用
●病院での指導内容を確認できるパンフレット
●装具メーカーなどの教育コンテンツ
①装具選択、交換方法の決定
造設されたストーマの種類、排泄物の性状、腹壁の状態に合った装具を選択します。そのときに、装具交換を主に実施する人の巧緻性や視力を考慮した装具選択も重要になります。
面板ストーマ孔はプレカットを使用できるのか、アクセサリーが必要な場合は、どのようなものであれば使用可能であるかなど、細部にわたり個別性が求められます。
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