褥瘡・創傷ケアのコツを豊富な症例写真とともに解説。今回はスキン-テアを評価する日本語版STARスキンテア分類システムや、予防方法、ケアの工夫などについて紹介します。
この記事は『エキスパートナース』2018年6月号特集を再構成したものです。
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スキン-テアとは?
スキン-テアは、超高齢社会の日本では褥瘡と並んで注目されている創傷の1つと考えられます。定義、評価方法は下記の通りです。
①スキン-テアの定義
摩擦・ずれによって、皮膚が裂けて生じる真皮深層までの損傷(部分層損傷)1
②スキン-テアの評価方法
日本語版STARスキンテア分類システムを用いる
日本語版STARスキンケア分類システム

日本語版STARスキンテア分類システム
カテゴリー1a
創縁を(過度に伸展させることなく)正常な解剖学的位置に戻すことができ、皮膚または皮弁の色が蒼白でない、薄黒くない、または黒ずんでいないスキンテア。
カテゴリー1b
創縁を(過度に伸展させることなく)正常な解剖学的位置に戻すことができ、皮膚または皮弁の色が蒼白、薄黒い、または黒ずんでいるスキンテア。
カテゴリー2a
創縁を正常な解剖学的位置に戻すことができず、皮膚または皮弁の色が蒼白でない、薄黒くない、または黒ずんでいないスキンテア。
カテゴリー2b
創縁を正常な解剖学的位置に戻すことができず、皮膚または皮弁の色が蒼白、薄黒い、または黒ずんでいるスキンテア。
カテゴリー3
皮弁が完全に欠損しているスキンテア。
(文献1より引用)
スキン-テアの予防方法は?
リスクの評価と保湿ケア
四肢が好発部位のため、四肢の保護が重要です。紫斑や白線状瘢痕(図1)があれば、過去にスキン – テアの既往があり、ハイリスクとなります。
図1 紫斑(青矢印)と白線状瘢痕(赤矢印)

当院では、75歳以上の高齢者には全員、紫斑、乾燥による鱗屑や落屑があるかどうかを観察し、ある場合は保湿ケアを徹底します。 その際、皮膚に摩擦を与えないように、保湿剤を手のひらで温め、対象者の皮膚を包み込むようにして押さえながら保湿剤を塗布します(図2)。
図2 保湿剤の塗布の様子

皮膚の保護とケアの工夫
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