カフ圧管理の重要性
気管チューブにおけるカフの役割は、人工呼吸中のガスリークの防止と誤嚥の防止です。カフを膨らませることにより、気道とチューブの隙間を少なくし、換気量を確保し、誤嚥を予防します。カフを膨らませすぎると気管粘膜障害を起こし、逆にカフの膨らみが足りないと誤嚥の危険が高くなるので、適切なカフ圧管理が大切です。
カフ圧計が使用される前は、カフに注入する空気量は容量(cc)で計測し管理していました。しかし、人間の気管の形状は個人差があり、カフにもさまざまな大きさや形状があるため、同じ空気量で管理していても患者によって気管にかかる圧が異なってしまいます。そこで、カフが気管へ及ぼしている圧を計測し、カフによる気管への影響を最小限にするために考えられたのがカフ圧計(図1)です。
図1 カフ圧計の例
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