便秘には、ときには重篤化する病態が潜んでいることも。重篤な便秘の見きわめ方を知りましょう。今回は、痔などの肛門病変がある場合の排便コントロールについて解説します。注意点をおさえておきましょう。

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Q. 痔など肛門病変がある場合の排便コントロール、どうする?

Answer
●肛門病変の治癒や改善で、排便状態までよくなるとは限りません。
●疾患や機能に応じて、便を出しやすくする工夫が必要です。

肛門疾患による排便への影響は?

 痔核や直腸瘤などの肛門疾患が排便に影響することがあります(表1)。患者さんの排便状態が疾患による影響なのか、疾患とは関係なくみられるものなのか、病歴をていねいに問診することが重要です(図1)。

表1 肛門疾患に伴う排便への影響:特に便秘

痔核、裂肛
●痛みに伴い排便を抑制

直腸瘤
●排便ベクトルのずれ(本来は下方向だが前方に向かう)

会陰下垂
●排便力の分散(うまく出せない)

不顕性直腸脱
●重積に伴う狭窄感 
●便と腸の識別困難

肛門狭窄
●広がらないことに伴う排泄困難
●随伴病変としての裂肛による痛み

図1 排便状態に関する問診

排便状態に関する問診のイラスト

排便状態に関する問診内容

●排便回数
●性状
●時間帯(規則的か不規則か)
●下剤の服用状況
●他の薬剤の服用状況
●残便感
●腹部症状
●便漏れや失禁の有無

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