拘縮患者さんに適切なケアを行うために、看護師が知っておきたい知識とは?今回は、拘縮のある患者さんのおむつ交換のポイントや注意点を解説します。
拘縮のある患者さんのおむつ交換のポイント
股関節の拘縮があるときのおむつ交換は、絶対に1人でやってはいけません。無理な体勢で介助をすると、力の入れ方に無理がかかり、骨折を生じさせる危険があります。
麻痺があり運動をしていない、また臥床傾向であったとするなら、筋肉はやせ、重力の影響が少ないことから、骨自体が弱くなっていることが考えられます。特に図1のような方法で骨折を引き起こした事例があります。
図1 股関節に拘縮がある患者さん、どうおむつ交換する?

股関節が十分に開かないと、おむつ交換が難しくなります。また、陰部の洗浄も困難となります。さらにはおむつがフィットしないがために尿漏れなどを起こし、皮膚を汚染させてしまいます。
拘縮のある患者さんのおむつ交換時の無理のない足の開き方
足を開こうとするとき、図2のように膝を開きがちですが、膝を開こうとすると「閉じよう」とする力が強くかかります。
図2 よくない股関節の広げ方
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