別部門での検査・治療から帰ったあとに起こる変化は意外と多い!担当ナースとしておさえておきたい、「帰室時の状態」や「異常への対応」をわかりやすく紹介します。
胆道疾患の診断などのためにERCPを実施
内視鏡を使用し、十二指腸側から胆管や膵管を造影する検査を内視鏡的逆行性胆管膵管造影(Endoscopic Retrograde Cholangiopancreatography、ERCP)といいます。内視鏡とカテーテルを用いて本来の胆管や膵管の流れとは逆方向から造影して観察します。それでは、なぜ胆管や膵管の流れを見る必要があるのでしょうか?
ふだん、胆管と膵管は図1のように合流して十二指腸へとそれぞれ胆汁および膵液が排泄されます。例えば何らかの原因(腫瘍や結石など)で胆管に問題が生じると胆汁の流れが悪くなり、上流の胆管が拡張します。胆汁の流れが悪くなると、胆汁をうまく排泄できなくなり黄疸(閉塞性黄疸)となります。
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