看護師が日常ケアの延長でできるリハビリテーション“ちょっとリハ”とは?今回は、入浴時の動作を座位バランスの改善や筋力トレーニングにつなげる工夫を紹介します。

入浴時にできる“ちょっとリハ”

 人間は意味もなく座ったり歩いたりしないので、必ずその先に“目的”が存在します。歩く前の基本となる座位バランスを改善させるため、入浴時も座った状態で、近位から遠位へと段階をつけながら、訓練を行っていきましょう(図1)。

図1 座った状態で、近位~遠位へと洗う範囲を拡大する

座った状態で、近位~遠位へと洗う範囲を拡大する
実施すると…

●自分でできることが増え、自信の回復につながる
●座位で手を動かすことにより、動的なバランスが改善する

 はじめは洗えるところだけでかまいません。その後、座位バランスが改善してくれば、ループつきタオル(図2)や洗体ブラシを使用するなど、道具を使いながらリーチ範囲を伸ばしていきます

図2 ループつきタオル

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