看護師が日常ケアの延長でできるリハビリテーション“ちょっとリハ”とは?今回は、寝返り動作をADL向上につなげるための工夫を紹介します。
寝返りはADL向上に大きくかかわる
寝返りは血液やリンパ液体内循環の滞りを防ぎ、筋肉疲労を解消するために行われる、不可欠な動作です。 これを患者さん自身が行えるようにすることは、ADL向上に大きくかかわります。
寝返りの動作パターンはいくつかありますが、一般的な動作は以下です。
a:膝を立てる
b:立てた膝を傾ける
c:頭を上げて向きを変える。それに合わせて体幹がねじれていく
d:「c」の動作が大変な場合は、ベッド柵に手を伸ばす
e:腰(殿部)を浮かせてずらす
これらについて、「全介助から半介助へ」の意識をもって、 姿勢を変える際にできる動作を促してみましょう。つまり、“自分で手すりにつかまってください”と自発動作を促す工夫を加えると、効果的です(図1)。
図1 前腕把持による寝返りの促し(半介助の場合)

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