残尿測定のための超音波画像診断装置を紹介。排尿誘導の具体的な方法、排尿自立に向けたケアのポイントについてもわかりやすく解説しています。
残尿測定が必要な理由は?
残尿測定とは、排尿をした直後に膀胱内に尿がどれくらい残っているかを調べることです。膀胱の機能の低下や前立腺肥大などによる尿道の閉塞のために、しっかり尿を排出できず、残尿があり、頻尿や失禁の症状が起こっている可能性があります。
尿が出ていればよいのではなく、なぜ頻尿なのか、なぜ失禁があるのかを確認するためにも、残尿の有無を確認してください。
測定の方法は、侵襲性検査として導尿、非侵襲性検査として超音波画像診断装置(以下エコー、図1)を用いる方法があります。導尿は患者さんへ痛みや羞恥心を与えるので、エコーを選択したほうがよいでしょう。
これらを使用して残尿測定ができます。導尿よりも患者さんへの負担が少なくなります。
図1 膀胱用超音波画像診断装置の例
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排尿誘導の具体的な方法は?
排尿誘導の方法は定時トイレ誘導、排尿習慣化訓練、排尿自覚刺激行動療法に分類されます1。
定時トイレ誘導
排尿自立が困難な対象者に対して、看護師が一定のスケジュール(2~4時間ごと)またはあらかじめ決めた時間にトイレへ誘導し排尿を促す方法。
排尿習慣化訓練
対象者の生活習慣に合わせてトイレに誘導する方法。例えば起床時や各食後、就寝前といったように定まった習慣の前後に決めて誘導する方法。個人の生活習慣に合わせることが大切。
排尿自覚刺激行動療法
排尿パターンを把握した対象者に対し、排尿の意志を伝え排尿できた場合に賞賛の言葉かけを行うことで、排尿を自発的に伝える能力を獲得する方法。
定時トイレ誘導は比較的取り入れやすく、病棟でも最初に行う行動療法です。
定時トイレ誘導にエコーを使用すると、空振り(トイレに行ったものの膀胱に排尿するほどの尿が貯留していないため排尿できない状態)を防ぎ、より確実にトイレ誘導しやすくなります。
認知症や自分で尿意を訴えられない場合は、行動が落ち着かなくなる、陰部を触るなどの行動がみられることもあります。これらは排尿のサインの可能性があるので、トイレへ誘導してみましょう。誘導する前に、エコーを使用するとより効果的です。
排尿自立を促すケア計画のポイント
患者さんがトイレで排泄する機能を取り戻すことができなくても、排泄に関するセルフケアの確立が、排尿自立としてのゴールになります。患者さんのADL、運動機能、認知機能、排尿障害に応じて、患者さんに適した個別の排尿ケアを立案することが大切です。
例えば、ベッド上でも尿器などの排泄支援用品を使用して排尿が行える、間欠自己導尿を行うことで排尿管理ができるなど、その患者さんに適した自己管理が行えていれば、患者さんの状況に適した自立ととらえることができます。
排尿日誌の記録から排尿状態と排泄動作を確認し、それらをアセスメントし、患者さんと家族の希望を確認して排尿ケアを計画します。
ケア計画を立てる際は次のポイントに注意しましょう。
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