Q. 輸血製剤はなぜ単独投与?他の輸液と混注するとどうなる?
Answer
●混注による「保存液の薬効の低下」「保存液の成分の配合変化を防ぐ」ため、単独投与が原則
●カルシウムを含む輸液と混注すると血液が凝固する恐れ
●ブドウ糖を含む輸液と混注すると赤血球の凝集や膨化(溶血)を起こす恐れ
輸血製剤には保存液や添加液が混和している
輸血製剤が単独投与であるのには、製造方法と保存液が関係しています。
赤血球製剤は、CPD液*1と混和された“献血血液から白血球と血漿の大部分を除去した赤血球層”に“MAP液*2 ”を混和したものです。新鮮凍結血漿は“CPD液と混和された献血血液”から“分離された血漿”を凍結したものです。 血小板製剤は成分採血で白血球の大部分を除去して採取される“血漿に浮遊した血小板”で、“ACD-A液*1 ”が含まれています(図1)。
*1【CPD液】【ACD-A液】血液保存液。
*2【MAP液】=赤血球保存用の添加液。
図1 輸血製剤の製造方法
この記事は会員限定記事です。