退院後の生活を見据え、患者さんの自立のために実践できる“ちょっとリハ”とは?今回は、転倒防止に効果的な、患者さんの導線(歩行ルート)設定の工夫について解説します。

転倒の予防に効果的な導線の設定

 歩行は目的実行のため、可能な場所に移動する手段です。転倒=悪(歩行させない)ではなく、“何をしたいから歩行するのか”“どんな場面で転倒しやすいのか”を把握することが重要です。それを活かして導線を設定します(図1)。
 “退院後の生活”を考えず「院内では転倒させない」ということに終始すると、「家ですぐに転倒してまた入院」といった事態になりかねません。

図1 転倒の予防に効果的な導線の設定

図1 転倒の予防に効果的な導線の設定
実施すると…

●移動がバランス訓練や歩行訓練になる
●“何かをしたいと思ったときに自分でできる”という自信にもつながる

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