別部門での検査・治療から帰ったあとに起こる変化は意外と多い!担当ナースとしておさえておきたい、「帰室時の状態」や「異常への対応」をわかりやすく紹介します。

【第1回】心臓カテーテル検査①検査を受けるとき・帰室後の状態

病棟間ギャップを解決するための配慮点

 心臓カテーテル検査は技術が進み、ひと昔前と比べ日帰り手術を行う施設も増え、気軽に受けられる検査となってきました。しかし、患者にとっては針を動脈に刺す、造影剤を使用することは侵襲であることには間違いありません。また、術中は慣れない環境で意識が清明なまま検査台での安静を強いられています。

 今回は検査室で受ける患者の侵襲をイメージできるよう示してみます。しかし、“百聞は一見に如かず”です。カテーテル検査室の門を一度叩いてみてください。そこで患者がどのような検査を受けているのかぜひ見てきてください。そうすると、患者への声かけが変わってくるのではないでしょうか。

 病棟看護師は、迎えのときにはぜひ、患者へ一言ねぎらいの言葉をかけてください。帽子をかぶりマスクを装着した状態で、目しか見えていない検査室の看護師が声をかけているときと、“顔見知り”の病棟看護師が声をかけたときの安堵の表情はぜんぜん違います。
 検査を受ける前から退室するまで、きっと緊張されているのでしょう。その一言で患者との信頼関係がよりいっそう深まり、安静への指導など協力してもらう場面での看護が変わってくるかもしれません。

心臓カテーテル検査:帰室後急変・急性合併症

この記事は会員限定記事です。