栄養素の調整が心血管疾患予防に重要
順天堂大学は4月17日、同大大学院医学研究科代謝内分泌内科学の研究グループが、1日の摂取エネルギーに占める炭水化物の割合と2型糖尿病患者の予後(心血管イベントや死亡のリスク)に関連があることを明らかにしたと発表しました(研究成果自体は、3月に公開済み)¹‚²。
2型糖尿病を有する人を対象に、食事を含む生活習慣を質問票で評価し、最大10年間にわたって心血管イベントや死亡の発症状況を追跡した調査で、炭水化物の摂取割合が高いほど、心血管イベントや死亡リスクが増加することがわかりました¹‚²。
同研究グループでは、「今後の研究によって適切な栄養素の割合が明らかになること」「個々の健康状態、生活習慣、血糖値の管理目標に基づいた最適な食事プランを提供する、個別化されたアプローチによって合併症の発症・進展が抑制されること」が期待されるとしています¹。
- 1.順天堂大学ホームページ: 2型糖尿病を有する人の炭水化物摂取割合と予後の関連性が明らかに―食事栄養素のバランスの重要性―.
https://www.juntendo.ac.jp/news/22640.html(2025.5.20アクセス)
2.Mita T,Osonoi Y,Someya Y,et al.:Relationship of carbohydrate intake proportion to cardiovascular events in Japanese people with type 2 diabetes mellitus. J Clin Endocrinol Metab. 2025:dgaf179.