人工呼吸器の一種で、挿管せずマスクで呼吸管理ができるNPPV(非侵襲的陽圧換気)。今回はNPPVの代表的な換気モード「CPAPモード」「S/Tモード」の特徴を中心に解説します。

「NPPV(非侵襲的陽圧換気)のポイント」の連載まとめはこちら

Q. NPPVの代表的な換気モードは?

Answer
代表的なモードは 4 つで、なかでも主に使われるのは「CPAPモード」「S/Tモード」です。

 NPPVに使用される代表的な換気モードには、以下があります。

●呼気時・吸気時に一定の圧力をかける:CPAPモード
●吸気時に圧力をかけて換気をサポートする:SモードTモードS/Tモード

 なかでも主に用いられる「CPAPモード」「S/Tモード」を中心に、換気モードの特徴を以下に示します。

換気モードの特徴

CPAPモード(continuous positive airway pressure、持続気道陽圧)

CPAPモードの図

●気道内圧が常に一定になるようにするモード
呼気時に圧力をかけ続け、肺を広げた状態を保持することで肺の容量を増やす
(人工呼吸器によるPEEPと同様の効果が期待できる)
吸気時には吸うスピード(吸気努力)に合わせた量を送気することで圧が一定になるようにしている

CPAPモードのグラフィックモニターの例

CPAPモードのグラフィックモニターの例
(画像は「V60ベンチレータ」での例)

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