医療事故につながる可能性のある危険な薬に注意!今回はハイリスク薬の1つである、糖尿病治療について。薬の副作用で起きる低血糖症状によるリスク、インスリン製剤の種類と血中インスリン濃度の変化、使用時の注意点を解説します。

糖尿病治療薬の危険性とは?

 糖尿病治療薬には、インスリンと血糖降下薬(経口・注射)があります。インスリンは下記の5種類があり、すべて注射薬です(図1)。

①超速効型インスリン
②速効型インスリン
③中間型インスリン
④混合型インスリン
⑤持効溶解型インスリン

 血糖降下薬は注射薬としてGLP-1受容体作動薬があり、経口薬として7種類があります(表1)。また2種類の成分を1錠に混合した配合剤もあります。

 それぞれ薬理作用に違いはありますが、食後の血糖値を正常値内(約70~140mg/dL)に留めるために血液中のブドウ糖の量を減らすという作用があります。

 薬の効果および副作用でリスクが高いのは、低血糖症状です(図2)。高血糖状態は継続することで、糖尿病性腎症や網膜症などのリスクがありますが、低血糖症状は急激な状態の悪化を認め低血糖昏睡まで至ると、低血糖脳症などにより重度の後遺症を残したり、死亡に至ることもあるため、要注意です。

図1 インスリン製剤の種類と血中インスリン濃度の変化の例

インスリン超速効型の説明図
*1 ヒトインスリンの改良版で、構造を一部変えることにより、作用時間の調節や副作用の軽減された製剤。
インスリン速効型の説明図
*2 人為的に製造され、体内のインスリンと同じ構造をもった製剤。
インスリン中間型の説明図
インスリン混合型の説明図
インスリン持効溶解型の説明図

表1 経口血糖降下薬の分類

この記事は会員限定記事です。