ストーマについての「これだけは知っておきたい!」という“基礎のギモン”から、現場から寄せらた“実践的なギモン”までお答えします。今回はストーマケア用品の使い分けについて。患者さんの個別性に応じてどのように使い分ければよいのかを解説します。

【第12回】ストーマケア用品は、患者さんの個別性に応じてどう使い分ける?

選択基準を参考にしながら、実際の患者さんの状態と照らし合わせて決定

 ストーマ装具選択には、エキスパートの実践とコンセンサスを基に作成された以下の基準があります1

決められた交換間隔で交換が可能で、ストーマの外科的合併症がない患者を対象としたストーマ装具を選択する基準

●結腸ストーマと回腸ストーマには消化管ストーマ装具を選択する。

●尿路ストーマには尿路ストーマ装具を選択する。

回腸ストーマと尿路ストーマには耐久性が中期用から長期用の皮膚保護剤を選択する。

●消化管ストーマには開放型ストーマ袋を選択する。

●尿路ストーマには尿路用ストーマ袋を選択する。

●水様便と尿には耐久性が中期用または長期用の皮膚保護剤を選択する。

●有形便には耐久性が短期用または中期用の皮膚保護剤を選択する。

●尿には尿路用ストーマ袋を選択する。水様便と有形便には開放型ストーマ袋を選択する。

●ストーマ周囲皮膚が陥凹していれば凸型装具を選択する。

●ストーマ周囲皮膚が山型あるいは平坦していれば平板装具を選択する。

●ストーマ周囲皮膚が陥凹していれば硬い面板を選択する。山型であれば柔らかい面板を選択する。

●ストーマに連結するしわがある場合には凸型装具を選択する。

●ストーマに連結するしわのある場合には硬い面板を選択する。

(文献1より一部改変して引用)

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