褥瘡・創傷ケアのコツを豊富な症例写真とともに解説。今回は脊髄損傷や半身麻痺があるときの褥瘡・創傷予防について紹介します。
脊髄損傷、半身麻痺で褥瘡・創傷を予防するには?
〈症例〉
●右片麻痺があり、拘縮を伴う。
●やや痩せており、四肢同士が重なると骨突出部に発赤を伴う。
●活動性が低く、食事やリハビリテーション以外はベッド上で過ごすことが多い。

褥瘡・創傷予防:体圧分散寝具を見直す
脊髄損傷や半身麻痺のある患者さんのポジショニングを行う前に、まず、体圧分散寝具を見直す必要があります。
体圧分散寝具はウレタン素材の厚みのある(10cm以上)ものやエアマットレスを使用することにより、低い体圧でコントロールを行うことができます。
ポジショニング後には、摩擦力の低減を図るため、ポジショニンググローブを用いて圧抜きを行います。 また、ポジショニングクッションを使用した体位を図や写真で示したものを、ベッドサイドの壁などに貼って明示しておくと、統一した看護を提供しやすくなります。
褥瘡・創傷予防:ポジショニングの注意点
完全側臥位になると接触面積が減少するため、下側面に高い圧がかかります。麻痺や拘縮がある場合は、そのことが脱臼や骨折、循環不良を増長させる場合があります。 麻痺側を下にする場合は注意して、図1に示したようなポジショニングをします。
図1 麻痺側が下になるポジショニング(麻痺側は右側)

①右側臥位にし、背中にポジショニングクッションを置く
ポイント
●枕の端が脊柱に沿うように置く
②上肢と胸部が重なる部分にポジショニングクッションを置く
ポイント
●胸郭が広がるように、上肢の位置を整える
②体型を考慮し、クッションの厚みを調整する。厚みが多いと上肢が安定せず、良肢位が保てない
ポイント
●胸郭が広がるように、上肢の位置を整える
●体型を考慮し、クッションの厚みを調整する。厚みが多いと上肢が安定せず、良肢位が保てない
④下肢同士が重なる部分にポジショニングクッションを置く
ポイント
●下肢全体を受けられる大きめのクッションを使用することで、体位が安定する
●やせており、大腿部や下腿部に隙間が空くようであれば、そこにもクッションを使用する
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