膀胱留置カテーテル挿入中に、膀胱洗浄は必要なのでしょうか。尿路感染症をキーワードに解説します。膀胱留置カテーテルの適応についても確認を。

Q. 膀胱留置カテーテル挿入中に、膀胱洗浄は必要?

ひとこと回答
膀胱洗浄は、尿路感染を予防する効果はなく、むしろ不必要な開放により感染を招く恐れがあります。膀胱留置カテーテル挿入中は適切な排尿管理を行い、不必要な開放は避けて閉鎖状態を保つことが重要です。

膀胱洗浄と尿路感染症との関係

 膀胱洗浄は、前立腺や膀胱手術後の出血で起こる閉塞が予想される場合に、カテーテル内の閉塞を予防する目的で行う手技です。

 尿混濁に対する開放膀胱洗浄や抗生物質による膀胱洗浄は、尿路感染症の頻度を減少させないと報告されています1, 2
 すなわち、膀胱洗浄を行ったからといって尿路感染症が減るわけではなく、不必要な開放を避け、閉鎖状態を保つことが重要です。

 ガイドライン3,4では、短期間膀胱留置カテーテルを管理するうえで、「閉鎖式持続導尿法」を採用することが推奨されています。閉鎖式持続導尿法を採用することによって、清潔下で挿入した膀胱留置カテーテルは、7日以内の尿路感染の発生頻度を20~40%に抑えられます。

 なお、カテーテルの閉塞や頻繁な洗浄をしないと開通させておくことができない場合、またカテーテル留置による結石の形成などによって閉塞の原因になっている場合は、カテーテルを交換し、日常的な膀胱洗浄は行わないことが勧められています。

膀胱留置カテーテル挿入の適応

 膀胱留置カテーテルを長期に使用する場合の適応(下記参照)にあたらない患者さんであれば、すみやかにカテーテルを抜去し、おむつや導尿などで管理します。

 長期に膀胱留置カテーテルを使用すると、膀胱が萎縮し膀胱容量が少なくなるために、頻尿を招く結果となります。尿失禁による皮膚トラブルなどを招かないためにも、きちんと適応を判断して使用していきましょう。

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