静脈穿刺による血液培養検査の検体採取について、ポイントを紹介。消毒方法や、ボトルの順番など、血液検体の正しい採取法の流れを写真とともにわかりやすく解説します。
Q. 血液培養のための採血ポイントは?
ひとこと回答
無菌的操作が重要です。特に1人で行う場合、採血の途中で分注に移らないことが重要です。
血液培養検査の検体採取のポイントは?
静脈穿刺による血液培養検査の検体採取のポイントは以下です。
●厳密な無菌操作を行う:皮膚や採血資材に付着している雑菌を、対象患者の体内はもちろん、採取した血液検体に混入しないように行う。
●十分な採血量を確保する:血液内の起炎菌検出率は、採取量に依存する。ただし、ボトルへの注入量を守る。
●2セット採取する:真の起炎菌を確認するため、異なる採取部位から、同時に2セット〈培養ボトル2本(嫌気用、好気用各1)×2セット〉採取することが肝要。
血液検体への雑菌混入は、図1の原因により起こります。
図1 血液培養検査における汚染の原因

正しい検査結果を導くためには、これらの交差を回避する必要があります。
●検査に必要な最低検体量と採血量不足時の対応
生化学検査、血液一般検査、凝固検査、各検査の最低検体量と、採血量が不足した場合の検体の取り扱い方法を解説しています。
血液培養のための正しい採血手順
手順1 使用資材を手順通りに確認し、準備する
無菌操作中に必要物品の不足に気づいても、清潔に追加機材を調達することが難しく、最悪の場合、最初からやり直すことになります。必ず資材の準備と手順の確認をしましょう。
なお、出血傾向が著しい場合、1人での採血は可能な限り避けましょう。十分な圧迫止血の時間が確保しにくく、検体の分注が遅れるからです。
手順2 血管を先に探しておく
穿刺部位の汚染を避けるため、皮膚消毒を行う前に、穿刺血管の予備探索を行います。
駆血帯を適切な位置に巻き、一時的に駆血して採血可能な血管を探触します。必要に応じて油性マーカー等で小さな目印をつけます。
穿刺予定部周辺の目に見える汚れはアルコール綿などで十分に清拭消毒しておきます。駆血の一時解除を忘れずに行いましょう。
手順3 無菌作業エリアを確保して準備する
滅菌不織布シートを十分に広く安定した場所に展開し、無菌区域を確保します(滅菌手袋の外袋から出した包み紙を滅菌シートの代わりにする方法もあります)。
必要な滅菌資材(採血用シリンジ、穿刺針、消毒用ポビドンヨード綿球または綿棒、止血用アルコール綿、分注用の注射針など)を、設定した無菌区域に慎重に投下します。

●駆血帯とパンピングによる検査値への影響とは?
過度な駆血やパンピングが検査値に与える影響について解説しています。
手順4 血液培養ボトルを消毒する
血液培養ボトルの保護キャップを除去し、ポビドンヨード綿球などでボトルの穿刺部を中心に消毒したうえで、安定したボトル立てにあらかじめ立てておきます。
手順5 十分に皮膚消毒を行い、駆血する
穿刺部位の皮膚に消毒薬を塗布し、30秒程度置きます(塗布後は穿刺部に触れないこと)。
乾燥後、片手で駆血解除ができるような駆血帯を用いて駆血します。ここで準備のために装着した未滅菌手袋を廃棄し、再度手指衛生を行い、滅菌手袋を装用します。この時点から無菌操作となります。
特に駆血帯は不潔物であり、採血終了まで触れることができません。
また、駆血時間が長くならないよう迅速に採血する必要があります。
手順6 無菌採血操作と止血を行う
①穿刺血管を滅菌手袋を装着した手で最小限に探触
②滅菌機材のみを用いて穿刺採血
③終了後、アルコール綿などで押さえながら片手で穿刺部位を圧迫し、他方の手でシリンジと穿刺針の無菌状態を確保し(穿刺針に触れない)、無菌エリアに安全に静置する。リキャップは禁止
④圧迫を続けながら、他方の手で駆血を解除(駆血帯に触れた時点で片手の手袋は無菌ではない)
⑤5分以上圧迫して完全な止血を確認し、アルコール綿と絆創膏を用いて圧迫固定
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