【第1回】治療の場での精神症状へのかかわり方
【第7回】身体症状症の基礎と対応のヒント
【第9回】摂食症の基礎と対応のヒント
「精神医学」の関連記事はこちら
パーソナリティ症の基礎知識
パーソナリティ症はいろんな種類がありますが、共通するのは“つらい感情を感情として抱えられず、言葉でなく行動で表現してしまうこと”です。悲しみや不安を、リストカットや行きずりの性交渉や薬物依存などで表します。
こういったことを“行動化”と言いますが、そのようにしか人生の苦しみに対処できないんだなという理解が必要。
看護で困る代表格のボーダーラインパーソナリティ症(borderline personality disorder、BPD)の患者さんは、感覚が繊細な人たちで、他人の何気ない発言や行動を深読みして対人関係に難をきたします。わかってくれる人を探し求め、すがって傷ついて……の繰り返し。結果的に医療者を振り回すことになります。
ただ、パーソナリティ症という診断をつけることは、慎重にすべきであるのは言うに及びません。
薬剤治療の進み方
この記事は会員限定記事です。