PCA(患者管理鎮痛法)を行っている患者さんの心理についての研究結果をもとに、実践したいケアを紹介します。
【第11回】PCA(患者管理鎮痛法)を行っている患者さん[前編]研究から明らかになったこと
PCAによる疼痛管理のメリットを知り、PCAの使い方や利点を手術後に患者さんに説明する
●手術後にPCA機器を見て、触ってもらったうえで、PCAを行うタイミング、機器の使い方を説明する
●PCAの利点を伝える
●PCA機器を使用することに伴う不安への支援をする
1)術後に PCA 機器を見たり触ったりしてもらいながら、説明する
患者さんは、術前に多くの説明があったことや手術・麻酔への恐怖心があったことなどから、手術後にはPCAの術前オリエンテーションの内容を覚えていませんでした。そのため、PCAの使い方がわからなかった体験をしていたと考えられます。
患者さんがPCA機器の使い方を理解し、手術後に使用してもらうためには、手術後の“麻酔から覚醒したあと”に、PCA機器を見て、触ってもらいながら説明することが必要です。
手術後は麻酔により意識がはっきりしないことや痛みが伴っていることが考えられます。そのような状況では、術前の説明を思い出すことはできず、説明を聞くことも難しいでしょう。
したがって、看護師は患者さんの状態をアセスメントし、説明を聴くことができる状態であるかを判断したうえで、実物を用いながら、「ボタンの押し方」「使うタイミング」を具体的に説明することが必要となります。
状況によっては、患者さんが自分で使えるまでは看護師が管理することも1つの方法です。
また、患者さんがPCA機器を操作しづらい場合(PCA機器のボタンが硬い、押しにくい等)もあるため術前に、数種類のPCA機器を用意し、使いやすいものを選んでもらうことも医師と検討しましょう。
●ボタンの押し方:ボタンが押せなくなるまで押すことを伝える。そのときに、PCA機器のボタンを患者さんに手渡して一度押してもらう、あるいは医療者が実際にPCA機器のボタンを押すところを見せる
●使うタイミング:激痛時に押すのではなく、痛み始めや違和感、少しの痛みのレベルでボタンを押す(PCAによる1回投与量は痛みの程度を下げるものであるため1)
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