患者さんの体験・心理についての看護研究を原著者に解説してもらい、臨床で活用したいこころのケアを探る全46回の連載です。研究結果をもとに、実践したいケアを紹介しています。
【第1回】ICU患者の記憶にゆがみ?不穏・興奮・せん妄の影響とは
〈目次〉
●不穏などの体験は患者さんにどう影響する?
●研究の概要
●発見1:患者さんのICUでの記憶はゆがめられて残っている
●発見2:退院後も、患者さんはICUでの体験に苦しんでいる
●発見3:患者さんはICUのできごとを確認したり、理由づけを行おうとしている
【第2回】記憶のゆがみが残るICU退室患者への精神的ケア
〈目次〉
●患者さんの主観的体験世界を知り、支援者だと伝えよう
●記憶のゆがみをもつICU退室後患者への看護支援プログラム
【第3回】呼吸困難が肺がん患者の心に与える影響とは?
〈目次〉
●肺がんの呼吸困難は、患者さんにどう影響する?
●研究の方法
●発見:呼吸困難への対処がうまくいかないことで、孤立したり支えとなるものを喪失する
【第4回】呼吸困難を抱える肺がん患者への包括的ケア:心理・身体・社会的支援
〈目次〉
●心理的・身体的側面などもあわせて呼吸困難や、患者さんの人生を考える
●多側面・包括的な呼吸困難のとらえかたと看護師が実践したいケア
1)身体的側面:自己効力感を高める
2)心理的側面:患者さんの状況や気持ちを代弁する
3)社会的側面:周囲との関係・環境調整を行う
4)スピリチュアルな側面:希望がもてることを患者さんとともに考え、 尊重する
【第5回】脳卒中患者の回復過程における落胆の原因は?
〈目次〉
●脳卒中発症からどのように回復する?何が影響する?
●研究の方法
●発見1:脳卒中患者さんの回復過程と影響する要因
●発見2:心理面と身体面の関連
【第6回】脳卒中患者の回復過程に影響する要因とケアの実践ポイント
〈目次〉
●回復に影響を及ぼす要因を知り、患者さんを支える
1)脳卒中患者さんの「落胆」体験を回復の契機として支える
2)「落胆」に対して「悲嘆反応」「うつ」「せん妄」の区別をする
【第7回】手術を受ける糖尿病患者の心理や行動の変化とは?
〈目次〉
●糖尿病患者に必要な看護とは?
●研究の方法
●発見1:“術前”の認識・行為・感情の変化
●発見2:“術直後”“術後回復期”の認識・行為・感情の変化
●発見3:“退院直後”の認識・行為・感情の変化
【第8回】術前から退院後までの糖尿病患者の自己管理を支援
〈目次〉
●糖尿病患者の自己管理を支援するには?
1)術前:糖尿病をもつことによる新たな課題に直面するなかで、手術への準備を支える
2)術直後・術後回復期:術後回復過程での苦痛緩和を図りつつ、日常生活への復帰を支える
3)退院直後:変化した身体で、 糖尿病患者として自ら決めた自己管理に取り組んでいくことを支える
【第9回】未破裂脳動脈瘤で手術をした患者の不安と対処行動
〈目次〉
●未破裂脳動脈瘤の手術とは?
●研究の方法
●発見1:発症前に治療を行う患者さんの体験・心理
●発見2:未破裂脳動脈瘤と診断された患者さんの対処行動
【第10回】未破裂脳動脈瘤の血管内手術をした患者への支援
〈目次〉
●未破裂脳動脈瘤の手術をした患者さんを支えるには?
●未破裂脳動脈瘤により血管内手術を選択した患者を支える看護指針
1)アウトカム:“不確かさ”の減少・管理をめざしていく
2)看護方針:疾患の正しい理解から、自身にあった予防行動を経て、 振り返りにつなげる
3)予防的治療では、 患者さんが自己の判断に満足できるようにすることも治療の成果
【第11回】PCAによる疼痛管理を行う患者の心理とは?
〈目次〉
●PCAを行う患者さんの心理とは?
●研究の方法
●発見1:PCAの“メリット”に関連した体験内容
●発見2:PCAの“デメリット”に関連した体験内容
【第12回】患者がPCAを安心して使うために必要な説明・支援とは?
〈目次〉
●術後にPCA機器を用いながら使い方を説明する
●患者さん自身が鎮痛薬を投与できるメリットを伝える
●PCAに対する患者さんの不安や恐怖心を取り除く
【第13回】喉頭全摘出による機能障害に伴う患者心理とは?
〈目次〉
●喉頭全摘出術後の失声は患者さんにどう影響する?
●研究の方法
●発見1:“喉頭全摘出術前”の機能障害・変化に伴う患者心理
●発見2:“喉頭全摘出術後”の機能障害・変化に伴う患者心理
●発見3:“退院後”の機能障害・変化に伴う患者心理
【第14回】咽頭全摘出の早期受容・コミュニケーション支援のポイント
〈目次〉
●咽頭全摘出患者の新たなコミュニケーション習得に向けた看護支援
●喉頭全摘出術におけるボディイメージ変化の早期受容に向けた看護支援
●咽頭全摘出患者患者の社会復帰のための新たなコミュニケーション習得に向けた看護支援
【第15回】血液透析を受ける慢性腎不全患者の心理とは?
〈目次〉
●血液透析を受ける慢性腎不全患者さんの心理とは?
●研究の方法
●発見:患者さんの“気持ち”と“気持ち”を構成する3つの要素と構造
【第16回】血液透析を受ける慢性腎不全患者の気持ちに寄り添うには?
〈目次〉
●患者さんの気持ちを知りたい、という姿勢で患者さんに向き合う
1)患者さんの気持ちを聴いたときに感じた看護師自身の気持ちを素直に言葉にしてみる
2)「経験している気持ち」を口に出して共感の練習をしてみる
3)「気持ちマネジメントシート」を患者さんの気持ちの理解に役立てる
【第17回】PTSDの危険性も!重症外傷患者の回復過程における心理的変化とは?
〈目次〉
●重症外傷患者さんのPTSDの原因は?
●研究の方法
●発見:患者さんの心理的・身体的回復過程に応じて7段階のコントロール感がある
【第18回】PTSDを予防するには?回復過程の重症外傷患者を支える看護ケア
〈目次〉
●PTSDを予防するため、看護師ができる支援とは?
●ケアのポイント
1)伝えられない思いを読み取る
2)患者さんが自らの状況を理解し、 行動するための手はずを整えることを支援する
3)傷つきやすさを気に留めながら、回復を見守る
【第19回】パーキンソン病患者の自己身体像の変化とは?
〈目次〉
●パーキンソン病患者さんは、自身の身体をどう捉えている?
●研究の方法
●発見:パーキンソン病患者さんのもつ身体像
【第20回】パーキンソン病患者の気持ちに寄り添うケア
〈目次〉
●パーキンソン病治療薬の副作用などでイメージが揺れ動くことを理解する
1)他者の存在に振り回されることに配慮する
2)試行錯誤の末に編み出した患者さんのこだわりを尊重する
3)患者さんが発するその瞬間の言葉を大切にする
【第21回】人工呼吸器装着患者が直面するコミュニケーションの困難
〈目次〉
●患者さんがコミュニケーションで抱えている困難は?
●研究の方法
●発見:患者さんは看護師に意思を伝えることだけでなく、伝わったかどうかも不安
【第22回】人工呼吸器装着患者とのコミュニケーション課題を解決するには?支援のポイント
〈目次〉
●人工呼吸器装着患者さんが体験するコミュニケーションの困難さを軽減する看護援助
1)患者さんの準備を整える
2)患者さんのメッセージ送信の難しさを軽減する
3)患者さんの送信するメッセージに応答する
4)患者さんの話すことができないつらさを理解する
【第23回】拡張型心筋症患者は病気をどう受け入れる?心の変化を理解
〈目次〉
●拡張型心筋症を患者さんはどう捉えている?
●研究の方法
●発見:患者さんは4つのカテゴリーを行き来しながら病気を受け入れていく
【第24回】拡張型心筋症患者の病気受容を支援するケアのポイント
〈目次〉
●拡張型心筋症への不安や恐怖が軽減するよう支援する
1)情報提供に関する支援:患者さんへ説明する内容や方法は状況に応じて行う
2)情報提供に関する支援:患者さんが自分の状況を理解できるように支援を行う
3)心理的な支援:患者さんが実行できそうな日常生活の方法を探す
【第25回】レビー小体型認知症の症状と病気受容のプロセス
〈目次〉
●レビー小体型認知症患者さんは、どんな困難を抱えている?
●研究の方法
●発見:患者さんは自身の変化を自覚していることが多い
【第26回】レビー小体型認知症患者の心に寄り添う支援とは
〈目次〉
●レビー小体型認知症とは?患者さん自身の思いを理解するには?
●レビー小体型認知症患者さんへのケア
【第27回】頭頸部がん患者は外見の変化をどう受け止めている?
〈目次〉
●頭頸部がん患者さんは外見上の変化をどう受け止めている?
●研究の方法
●発見:他者の視線や、自身の身体をコントロールできないことに悩んでいる
【第28回】頭頸部がん患者の外見変化への心理的ケア
〈目次〉
●ボディイメージの変容をきたした頭頸部がん患者さんへのケア
1)患者さんの思いを知り、 理解する
2)頭頸部がん患者さんのボディイメージに対する価値観を大切にする
3)多職種で協働し、 QOLを維持する
【第29回】発症初期の頸髄損傷患者の心理状態とは?
〈目次〉
●頸髄損傷患者さんは、突然の変化をどう感じている?
●研究の方法
●発見:絶望感を感じるものの、「生きようとする力」ももっている
●「生きようとする力」を失わせる要因と引き出している要因
【第30回】頸髄損傷発症初期に必要なケア:患者の生きようとする力を支援
〈目次〉
●頸髄損傷患者さんの「生きようとする力」を失わせている要因に対する看護
●頸髄損傷患者さんの「生きようとする力」を引き出している要因に対する看護
【第31回】小児がん患者のレジリエンス:病気体験を乗り越える力とは?
〈目次〉
●小児がん患者さんはどのように病気に適応している?
●研究の方法
●発見:病気体験を自分の人生の一部として取り込んでいる
【第32回】小児がん患者のレジリエンスを支えるケア
〈目次〉
●患者さんが主体性をもって治療を乗り越えていけるよう、環境を調整する
1)入院環境における居場所づくり
2)病名等の告知におけるサポート
3)退院後の生活への適応の促進
【第33回】家族性大腸腺腫症の排泄障害:患者の対処法習得プロセスは?
〈目次〉
●家族性大腸腺腫症患者さんの排泄障害への対処法は?
●研究の方法
●発見:親の症状体験の記憶をもとにしつつ、対処方法を確立
【第34回】家族性大腸腺腫症の排泄障害:患者の自立的な対処を支えるケア
〈目次〉
●大腸全摘術後の家族性大腸腺腫症患者さんに対するケア
Step1:対処方法を導き出す支援
Step2:対処方法の指標作成を促す支援
Step3:独自の対処方法への転換を支える支援
Step4:社会復帰のイメージ化を促しながら柔軟な対処方法を導き出す支援
【第35回】降圧安静治療を受ける急性大動脈解離患者の心理とは?
〈目次〉
●急性大動脈解離患者さんの、降圧安静治療時の体験は?
●研究の方法
●発見:安静指示に従えていても、困惑している場合がある
【第36回】降圧安静治療を受ける急性大動脈解離患者に必要なケア
〈目次〉
●大動脈解離患者さんに対して行いたい看護ケア
①情報提供
②心理面や環境の整備
【第37回】インスリン療法に抵抗を感じる理由は?患者の不安を調査
〈目次〉
●インスリン療法中の患者さんは治療を正しく理解している?
●研究の方法
●発見:正しい知識によって、心理的抵抗を緩和
【第38回】インスリン療法への心理的抵抗を和らげるには?患者支援のポイント
〈目次〉
●インスリン療法の正しい知識を早期から伝える
1)正しい知識の普及のために、 糖尿病教室や患者会を活用する
2)インスリン療法に対して患者さんがネガティブな印象をもたないようにする
3)インスリン療法の効果や肯定的体験を患者さんとともに振り返る
【第39回】下降期のがん患者がもつ「生きようとする力」とその心理とは?
〈目次〉
●下降期を生きるがん患者さんにとって、「自己の回復」とは?
●研究の方法
●発見:患者さんは現実の厳しさを認知するからこそ、自分にとって意味ある在り方を見出していく
【第40回】下降期のがん患者さんに実践したい5つのケア
〈目次〉
●患者さんの「自己の回復」に着目したときの5つのケア
【第41回】冠動脈インターベンション(PCI)後に心臓病の自覚はどう変化する?
〈目次〉
●PCI後の患者さんは退院後に心臓病のことをどう捉えている?
●研究の方法
●発見:PCI後、「心臓病であることの意識」が薄れない患者さんと、薄れてしまう患者さんがいる
【第42回】冠動脈インターベンション(PCI)後の患者の療養行動を支えるケア
〈目次〉
●「心臓病であることの意識」をもち、療養行動を継続できるように支援
1)「心臓病であることの意識」を確認する
2)心臓病であることを再認識できるように支援を継続的に行う
3)「心臓病であることの意識」の継続と、療養行動に対する支援を行う
4)急性期から慢性期にわたって継続的な支援を行う
【第43回】片麻痺患者が転倒リスクのある動作を行う理由は?回復期の行動心理
〈目次〉
●回復期の片麻痺患者さんはなぜ、障害たしかめ体験を行う?
●研究の方法
●発見:障害たしかめ体験で転倒したり成功することで、移動動作を再構築している
【第44回】回復期片麻痺患者の行動心理から読み解く転倒予防のポイント
〈目次〉
●患者さんが障害たしかめ体験を行うことに理解を示し、援助する
●障害たしかめ体験を安全に試せる機会をつくる
【第45回】がん疼痛が進行肺がん患者に与える情動的影響とは?
〈目次〉
●がん疼痛のある進行肺がん患者さんの情動体験は?
●研究の方法
●発見:がんの進行や死を意識しながらも、自己コントロール力を発揮し新たな希望を見いだす
【最終回】がん疼痛のある進行肺がん患者の希望に寄り添うケア
〈目次〉
●自律した存在として生活を送りたいという患者さんの願いを支えるケアを行う

