患者さんの体験・心理についての「研究」を原著者に紹介してもらい、臨床で活用したいこころのケアを探ります。
レビー小体型認知症患者さんは、何に困っている?
レビー小体型認知症の患者さんには、記憶障害があまり見られない
レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症と並ぶ3大認知症の1つです。
私は、“認知症の患者さんには記憶障害がある”ことを当然と思っていました。また、原因疾患にはこだわらず、認知症とひとくくりにしていました。
ところがある日、数か月ぶりに会ったレビー小体型認知症患者のAさんに、「加藤さん(筆者)、久しぶり」とはっきりと声をかけられ、はっとしました。「Aさんはこんなにも記憶がしっかりしているの?私はAさんのことをわかっていない」と痛感しました。 そして、「レビー小体型認知症患者さんは、どんな思いをもってどんな困難を抱えて過ごされているのだろう」と思いました。
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