【第1回】不穏・興奮・せん妄などを呈する患者さん[前編]研究から明らかになったこと
患者さんの体験・心理についての「研究」を原著者に紹介してもらい、臨床で活用したいこころのケアを探ります。
血液透析患者さんは、どんな気持ちで治療をつづけている?
血液透析療法は、一般的に1回3~4時間、週3回の通院が必要になります。そのため、患者さんは治療時間を確保し、食事・水分の管理、運動療法や薬物療法を行い、よりよい状態で生活が継続できるよう生活を調整することが求められます。
患者さんは、根本的に病気であることを望んでおらず、できれば透析をしない生活に戻りたいと思っています。そのため、知識提供に重点を置く教育・指導だけでは、これまでの生活習慣を変更することは容易ではありません。
透析療法を受けながら患者さんが人生や生活を再構築するためには、その人が生きていることに自他ともに価値を感じ、できるだけ良好な体調を維持しつつ社会生活が継続できることが大切です。
そこで患者さんが自分の気持ちを管理していく、看護師はそれをサポートすることが大変重要です。
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