ニーズの増大を受けた看護師確保のための体制整備をめざして
厚生労働省は「看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」の見直しを行い、2023年10月26日に告示しました。1992年に策定されて以降、はじめての見直しとなります。
本指針では、看護師等(保健師、助産師、看護師および准看護師)の勤務環境・処遇改善などが盛り込まれた7つの事項が示されました。指針見直しの背景として、看護師等の需要増加、多様な看護需要に応えるための専門的知識・技術の増加などが挙げられます1。
日本看護協会では本指針の内容をふまえ、「これらの課題解決に取り組み、(中略)『国民への良質な看護の提供』に向け、今後も尽力していく」とする見解を公表しました2。
「看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」で示された7つの事項
第1.看護師等の就業の動向に関する事項
●看護師等の就業の現状
●今後の就業傾向
第2.看護師等の養成に関する事項
●看護師等の養成の現状
●看護師等の養成の考え方
第3.病院等に勤務する看護師等の処遇の改善に関する事項
●夜勤等の業務負担の軽減および業務の効率化
●給与水準等
●勤務環境の改善
第4.研修等による看護師等の資質の向上に関する事項
●生涯にわたる研修等による資質の向上
●看護管理者の資質の向上
第5.看護師等の就業の促進に関する事項
●新規養成、復職支援および定着促進を3本柱にした取り組みの推進
●地域の課題に応じた看護師等の確保
第6.新興感染症や災害等への対応に係る看護師等の確保
●専門性の高い看護師の養成・確保
● 新興感染症や災害に的確に対応できる看護師等の応援派遣
第7.その他看護師等の確保の推進に関する重要事項
●国民の理解の向上
● 看護師等の確保を図るための看護補助者による業務実施の推進
- 1.厚生労働省:看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針.
https://www.mhlw.go.jp/content/001160932.pdf(2023.11.20アクセス)
2.日本看護協会:「看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」告示に関する日本看護協会の見解.
https://www.nurse.or.jp/home/20231026_nl01.pdf(2023.11.20アクセス)