のぞいてみたい、ヘアメイクの世界

 菊池美香さんが仕事を通して感じたこと、メイクをする上で大切にしていることなどを、今回のテーマに合わせて紹介します。ヘアメイクの世界をのぞいてみて。

大人になるほどナチュラルメイクがなじむ理由

 大人になるほどナチュラルメイクがなじむ。ファッション関係から、お堅い職業まで、多くの企業で身だしなみの講師としてメイクを教えるなか、見えてきたことです。

 若いころは未知のことが多く、繰り返しさまざまな方法を試して失敗もしつつ、自分の方法を見つけていく時期です。

 年齢を重ねるほど“自分”が確立していき、ひとつのことを突き詰めた人ほど、それは表情として表れます。仕事において、人生においてとまったく同じことが、メイクでも言えるのです。

 若さとメイクは鎧としての役割が強く、多くのことから守ってくれます。

 大人になるにつれて、鎧は必要なくなっていきます。鎧に代わるものはメンテナンスと、労わる気持ち。だからこそ、スキンケアに力を入れるようシフトしていくのがおすすめです。

 メイクの講師をしていると、管理職クラスの方ほど、華美なメイクを好まない傾向がある印象を受けます。自分らしさが確立すると、華美さを嘘っぽく感じてしまう人が多いのです。

 ただ、メイクで使うカラーはお絵描きとは違います。少しだけコツをお伝えします。

 それは「見えない色選び」です。目で見るとビビットなカラーが、肌色によってはナチュラルに見えます。もともとが複雑な肌の色と混ざり合い、色みが仕上がるからです。
 その色を知れば、ほかはいい意味で適当で大丈夫です。

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