日常的に行う末梢留置カテーテルの穿刺や管理について、それらを「なぜ行うのか」を解説していく連載。今回は、穿刺部位の消毒に用いる薬剤の選択や注意点について紹介します。

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末梢留置カテーテル穿刺部位を消毒するには?

 穿刺部位の消毒には、次のいずれかが用いられています。

消毒用エタノール
<利点>
●0秒~1分間という短期間で殺菌効果を示す
●揮発性があるため残留しない

70%イソプロパノール
<利点>
●安価で消毒用エタノールとほぼ同等の効果を示す
<欠点>
●エンベロープ(ウイルス体膜)をもたないウイルスに対する効果が劣る
●消毒用エタノールより毒性が高い
●脱脂作用が強い

10%ポビドンヨード
<利点>
●皮膚や粘膜に対する刺激性が少ない
●殺菌作用が持続する
<欠点>
●効力を発揮するまで2分以上要する
●着色するため、血管の確認が難しくなる
●ヨード過敏症の人への使用は禁忌

 消毒用エタノールは、30秒~1分間の適用で殺菌効果を示し、細菌芽胞を除く微生物に有効です。

 一方でポビドンヨードには即効性がありません。また、「効力を発揮するまでに2分以上要する」「着色するため、血管が確認しづらくなる」という欠点があります。

 グルコン酸クロルヘキシジンが用いられることもありますが、消毒用エタノールやポビドンヨードと比較すると、抗菌スペクトルがやや狭いという特性があります。

 したがって、穿刺部位の消毒には、消毒用エタノールや70%イソプロパノールを選択し、アルコール製剤が使用できない場合に、ポビドンヨードやグルコン酸クロルヘキシジンを選択しましょう。

アルコール綿を使用する際の注意点は?

 アルコール綿の消毒効果の減弱は、アルコール綿の乾燥によって起こります。したがって、アルコール綿の消毒効果を保つには、密閉できる容器に保存し、アルコールの揮発を防ぐことが重要です。

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