人工呼吸器を装着している患者さんに行いたい、日常ケアとは?今回はSpO₂が低いときの気管吸引のポイントを解説。人工呼吸器で高濃度酸素を投与する方法などを紹介します。

Q. SpO2が低いときの気管吸引はどうすればいいの?

Answer
気管吸引を実施する前に、一時的に高濃度酸素を投与します。人工呼吸器には、1~2分程度高濃度酸素をフラッシュする機能がついているため、この機能を使用します。

人工呼吸器で高濃度酸素を投与するには?

 気管吸引は気道内の空気を吸引するため低酸素血症を助長します。特にSpO2が低いときは、 事前に高濃度酸素を投与する必要があります。

 人工呼吸器には、1~2分程度高濃度酸素をフラッシュする機能がついています。機種によって名称は異なります。(以下はその名称の例)。

●100%酸素/キャリブレーション2分
●サクションサポート
●O2フラッシュ など

 これらのモードがある場合は、気管吸引の1~2分前に押し、SpO2を確認します。

図1 人工呼吸器の100 %酸素投与モード(PURITAN BENNETT840 のパネルの例)

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