看護師が日常ケアの延長でできるリハビリテーション“ちょっとリハ”とは?今回は、患者さん自身が行動を決定する機会を設け、主体性を促すための工夫を紹介します。

患者さんが行動を決定する機会をつくる

 入院生活においては、患者さんが自分で行動を決定する機会が激減します。1日の行動予定をはじめ、食事内容やときには、トイレに行くタイミングすらも医療者側にコントロールされます。

 もちろん、それらの多くは回復の過程に必要なことではありますが、その度合いは、介助量が多ければ多いほど、意思表出が難しければ難しいほど、強くなります。 本来、患者さんのためであるはずの行為が、当の本人にとっては自分をのけ者にして事態が進行しているように感じられてしまうのです(図1)。

図1 “患者のけ者”の医療

患者さんがのけ者だと感じるイメージイラスト
“のけ者”にされる不満は、特に失語症のような意思表示の難しい患者さんに多いよう

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