鎮静を伴う処置後は、病棟での急変に注意が必要です。今回は、事故を防ぐために知っておきたい、検査・処置室から帰室後の鎮静管理のポイントを紹介。標準モニタリングに加えて重要となる、呼吸の観察について詳しく解説します。
検査・処置から帰室後のポイント
1)観察とモニタリングのポイント
皆さんの病院では、鎮静を伴う検査・処置から帰室した患者さんにどのようなモニタリングを行っているでしょうか?多くの施設ではパルスオキシメータは使用しているのではないかと思います。
それに加えて、標準的に生体情報モニタに装備されている心電図、自動血圧計の使用頻度が高いと思います。
鎮静後の患者さんに関しては、上記の標準モニタリングに加えて、呼吸をしていることの観察とモニタリングを行うことが必要です。鎮静の合併症であるA(Airway:気道)、B(Breathing:自発呼吸)、C(Circulation:循環)のうち、問題の起こる頻度が高いのは Airway、つまり上気道閉塞です。頻度が高い合併症に対して観察を強化するのが合理的です。
2)呼吸の観察
「呼吸ができている」ことを確認するためにはB(Breathing:自発呼吸運動があること)と A(Airway:気道が開通していること)の両方を確認する必要があります。表1のような状態が何を意味しているかを再確認してみましょう。
表1 呼吸の確認が“本当に”できている?

3)呼吸のモニタリング
①呼気ガスモニタは確実な呼吸モニタ
横浜市立大学附属病院では呼吸のモニタリングとして呼気ガスモニタを使用しています(【第11回】・図3参照)。
呼気ガスモニタは呼気中に含まれる二酸化炭素(CO2)を検出するモニタです。【第11回】・図3のモニタ下部の波形がCO2を示すカプノグラムで、左側に呼吸数と呼気終末二酸化炭素分圧(ETCO2)が表示されています。
カプノグラムが表示されることは自発呼吸運動があり(B=〇)、かつ気道が開通している(A=〇)ことを意味しているため、呼気ガスモニタはリアルタイムで「呼吸ができていること」を観察できる有用なモニタリングです。
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