川嶋みどり 看護の羅針盤 第207回

　20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 （ライフサポート社、2020年）。　

　この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。

　看護が職業として誕生してから百余年が過ぎました。個々の看護師らの実践の蓄積は膨大ですが、多くは経験知にとどまっていて、それもいまだ整理されていない現状があります。

　一方、EBN志向のもとでの、看護実践の科学的実証への関心は高まりつつあります。そうした状況を視野に入れながらも、気になるのが患 者さんとの接点である臨床における技術の質です。

（出典：『看護を語ることの意味“ナラティブ”に生きて』94ページ、看護の科学社）

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