20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。
この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。
学ぶことには終わりのないことを
学びながら
ページをめくる秋を
存分に生きよう
敗戦直前の戦場で、兵士らの遺体を埋葬する際、一 部でも故国に送り届けようと、指を切断して骨箱に入れたとの、鬼気迫る体験を語った齊田トキ子さんは、帰国後、教育に管理に幾多の改革をされてなお、 84歳で大学院の研究生の道を歩む。ナイチンゲール記章受章時の講演で、“看護は私の親友”と謳い上げられたことを、孫のような世代の学生たちはどのように受け止めたのだろうか。
(中略)今年私は、2人の先達の生き方ときらめく言葉から、人生のありようについて学ぶひとときをいただいた。猛暑のまっただ中には違いないが、灯火親しむ季節はすぐそばに来ている。学ぶことには終わりのないことを学びながら、ページをめくる秋を存分に生きよう。
(出典:『看護実践の科学』34(11)-99、看護の科学社)
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