急変を疑ったとき、ナースにできるたくさんのフィジカルアセスメントのなかから“本当にいま必要な3項目”を選べるようになりましょう。今回は“腹痛”を訴えているときの対処の第1段階。OPQRSTに沿った腹痛のアセスメントの方法を紹介します。

Step1 まずOPQRSTに沿った“痛み(腹痛)の問診”を

 腹痛は、原因疾患が多いことが特徴です。すべての腹痛患者に緊急性の高い疾患がある可能性を考えて行動します。腹痛を起こしている原因のすべての疾患を考えるのではなく、緊急性が高いかどうか考えて(図1図2)、高いものを「除外していく」と考えていきます。

 本項でも第6回のチェックリストに沿って、腹痛のアセスメントの進め方をみていきましょう。

図1 腹痛を呈する緊急性の高い疾患

赤字は緊急性の高いもの。これらより緊急性は低いが、腹痛を呈する疾患で頻度の高いものには、急性腸炎、結腸憩室炎、尿管結石などがある。

図2 腹痛を呈する緊急性の高い疾患を見抜くためのフローチャート

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