さまざまな人と接する機会の多いナースが、円滑な関係構築のためにできる“ちょっとした言葉選びの工夫”を紹介します。今回は、患者さんから意図した回答をもらうコツです。

患者さんから意図した回答をもらうコツは?

意図した回答をもらう1

前提として、「閉じた質問」は答えが限定される

 「昨日より体調はよいですか?」と尋ねるのと「昨日に比べて体調はどうでしょうか?」と尋ねるのとでは、患者さんから得られる情報量が変わります。
 前者では、患者さんは「はい」か「いいえ」で答え、昨日より体調がよいか悪いかの情報しかわかりません。後者では、患者さんから「朝からだるいです」「昨日より楽になりました」といった回答が引き出せ、今の症状や症状の変化などの情報を得ることができます。

 このように相手が「はい」「いいえ」で答えられる質問を「閉じた質問」答えられない質問を「開かれた質問」といい、一般的に、患者さんの様子を尋ねる際には、得られる情報量の多さから「開かれた質問」のほうが望ましいとされます。

“開かれすぎ”た質問には、答えにくくなる

 みなさんが誰かに「今日はどうですか?」と聞かれたら、たいていの方は相手が今日の“何”について尋ねているかわからず困惑し、「と言いますと?」などと逆に意図を質問してしまうと思います。
 また一方で、質問者側からみれば体調について尋ねたのに、「今日は定時で帰りたい」などといった、自分の質問の意図と異なる内容を相手が答えてしまうかもしれません。

 このように、質問が“開かれすぎ”ていると、答えにくく、回答しようとする人の考える負担が増します。また、意図の取り違えにより話題がずれてしまったり、質問とは無関係の話が長くなって、むだに時間をとられてしまったりします。

 相手の負担を最小限にしつつ、閉じた質問よりも多くの情報を得るような、開かれた質問をするにはどうしたらよいでしょうか。

開かれた質問でも、回答できる範囲を限定する

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