褥瘡・創傷ケアのコツを豊富な症例写真とともに解説。今回は前回の浮腫がとても強いときの症例について、皮膚を保護するための靴下やクッションの選び方を紹介します。
褥瘡・創傷ケアのための靴下の選び方
浮腫によって菲薄した皮膚は、摩擦やずれで亀裂やスキン-テアを起こしやすい状況です。薄く弱い皮膚は、ベッド柵に軽くぶつけただけでも、損傷や内出血を起こすことがあります。
摩擦やずれによる負担を避けるため、浮腫の凹凸になじみ、しわになりにくく、滑りのよいもので保護します(図1)。起毛タイプやフリース素材は、しわになりにくいです。触れるものの素材は、定期的に皮膚を見て評価します。
図1 しわになりにくく、滑りのよい素材の筒状包帯や靴下の例





保護する場合は、足先から下腿全体を覆うことができる長さのもので保護します(図2)。
また、締め付け過ぎないように、負担がないサイズを選択します。
装着については、必ず医師と相談しましょう。 また、テープなどの剥離刺激で皮膚損傷や皮膚損傷しやすい状況をつくらないよう、医療用テープの皮膚への使用は極力避け、ネット包帯*や伸縮性包帯、ワンタッチ包帯(ワンタッチロール〈白十字株式会社〉)を使用します。
*ネット包帯は跡がつくため、浮腫のある患者さんへの使用は注意が必要
褥瘡・創傷ケアのためのクッションの選び方
浮腫は組織間質液が増加している状態で、末梢への血流が不足しやくなります。浮腫がある足は、その重さで踵への負担が増します。
また、浮腫による皮下組織の厚みがあるために、接触部に圧迫とともにずれが生じやすくなります。 そこで、沈んでも底づきしにくく、やわらかく肌触りのよいクッションを使用します(図2)。中の素材をずらし、厚みを調整しましょう。
図2 厚みのあるクッションの例

ロンボ ポジショニングクッションRF5(輸入元:ラックヘルスケア株式会社、総発売元:株式会社ケープ)
足先が伸びると踵が潰れやすくなるため、足底をクッションで支えます。浮腫が増強しないよう、足先が低くなりすぎないように、クッションの厚みや挙上角度などを調整します。
姿勢や下肢の自然な屈曲姿勢を考慮して、10°前後でクッションと組み合わせて調整しています(図3)。
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