褥瘡・創傷ケアのコツを豊富な症例写真とともに解説。今回は脊椎部と肋骨部に生じた褥瘡のケアについて紹介します。壊死組織を除去するための方法とは?

この記事は『エキスパートナース』2018年6月号特集を再構成したものです。
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脊椎部と肋骨部の褥瘡のケア方法は?

〈症例〉
DU-e3s8i1g6n6p0:24(点)※写真①の部分

●80歳代、男性、肺炎で入院。
●日常生活自立度C1。もともと脊椎変形があった。
●日中は介助で車椅子に移乗していたが、発熱して動けなくなり褥瘡が発生した。
●脊椎部、肋骨部2つの褥瘡。発赤、びらん、潰瘍を認める。

脊椎部と肋骨部の褥瘡の症例写真

改定 DESIGN-R® 2020を用いた褥瘡の評価についてはこちら

 脊椎部に沿って複数の褥瘡が存在し、深達度にもばらつきがあります。深いところは壊死組織の付着を認め(写真①)、その部位は壊死組織を取り除きたいです。

 一方、暗赤色に変化している創(写真②)は、まだ深達度が確定できない状態です。創と創は近く、脊椎変形による骨突出部に一致しています。

軟膏で壊死組織の除去を促し、ドレッシング材で保護する

 褥瘡深達度が一番深いところに焦点を当てます。壊死組織を除去するために、自己融解が進むスルファジアジン銀(ゲーベン®クリーム)を塗布し、ガーゼで覆います。

 軟膏のついたガーゼを交換するときに、創が乾いていれば、軟膏の量が不足しているといえます。

 全身状態が不安定で、側臥位をとると呼吸や循環動態に影響する患者さんでは、外用薬が塗布しづらいこともあります。

 そんなときは、例えば、ハイドロコロイドドレッシング(デュオアクティブやデュオアクティブ CGFなど)で被覆しておくと、毎日処置しなくてもよく、創は乾燥せず、創部壊死組織の自己融解が進む環境で創を管理できます。

(第19回)