ストーマについての「これだけは知っておきたい!」という“基礎のギモン”から、現場から寄せらた“実践的なギモン”までお答えします。今回は冷暖房を使わない気温の季節、退院直後のまだ入浴できないときなどでパウチの“付き”が悪い場合はどうすべきかについて解説します。

患者さんの肌の状態に原因があるかも。日常ケア用品の見直しを検討しよう

 装具の粘着剤の付きが悪いのは、気温や室温の問題だけではないかもしれません。術後長期にわたり入浴ができていない、またはシャワー浴のみの場合は、皮膚の乾燥落屑(らくせつ)の有無が粘着の強度に関係している可能性があります。

 最近はストーマ装具を貼付する部位にも塗布できる保湿剤がありますが、心配であれば保湿剤入りの清拭洗浄剤の使用をおすすめします(図1)。

 または、保湿剤入りの液体や泡状石けんの使用でもかまいません。

図1 保湿剤入りの清拭洗浄剤・泡状石けんの例

泡べーテル®F 清拭・洗浄料(画像提供:株式会社ベーテル・プラス)
シルティ 水のいらないもち泡洗浄(画像提供:コロプラスト株式会社)
リモイス®泡クレンズ(画像提供:アルケア株式会社)

この記事は会員限定記事です。